『青春のギャラリー 気づき・学び・励み、自身を生きるアーティストたち』中山真一(風媒社、2026年)
B5版、201ページのボリューム、重い。青い表紙の真ん中に『青春のギャラリー 気づき・学び・励み、自身を生きるアーティストたち』。内容は想像されるが、特定される何かがない。青いカバー、青春だから青なのか、そういう青ではない。学園ドラマやスポーツで展開される爽やかで明快な青春ではなく、陰鬱で深い広がり、過ぎてみればやはり青春と呼べる無知、才気、乱暴、弱さ、苦さ、それでも志すものがあるゆえの強い想い。どんよりとした深い海のような青いカバー、そこには上手くいかない青春だからこの青が選ばれたのかも知れない。
熱筆(ねっぴつ)。
読後、私の感想はこの一語に尽きた。著者中山真一さんを親しく知る方、あるいは前著『愛知洋画壇物語』(風媒社、2011年)を読まれた方は、誠実で細やかな気遣いと確かな知識の積み重ねの著をイメージされるかも知れない。私もそのようなイメージで本著を開いた。目次に26名の作家名が並んでいる。名古屋画廊社長である著者として、予想される作家も並んでいるが、その中に佐藤可士和、千住博、村上隆など「おっ」と思わせる作家も並ぶ。
熱筆、とにかく文章が熱い。特にページ数も多い水谷勇夫、笠井誠一、村上隆らはそれぞれで一冊成就できるのではないかと思われる。つい「中山さん熱いなぁ」と読みながら言葉が出る。26名の作家は、全て本人、もしくは遺族への丁寧な取材と多くの資料によって書かれている。そこからの源泉が著者に火をつけて、かくも熱く感銘を起こさせるのだろう。著者の美術作品への愛とアーティストへのリスペクトが研ぎ澄まされた言葉の一つ一つに籠っている。
『青春のギャラリー』は、26名26の無知、才気、乱暴、弱さ、苦さ、それでも志すものの強い想いが描かれ、飾られたギャラリーなのだろう。










