岡崎市世界子ども美術博物館で現在開催中の「渡辺おさむ展」に寄せて。http://www.city.okazaki.aichi.jp/300/305/p019779.html
4年前、私が清洲市はるひ美術館館長に赴任して最初の企画展が「渡辺おさむ/お菓子の美術館」であった。そのご縁で、この度の岡崎市世界子ども美術博物館での展覧会を監修している。
さて、アートトークも46回、多くのアーティスト、デザイナーを取り上げてきたが、現代美術の作家は珍しい。多くの美術館で個展を開催していながら36歳という若さは、評価を棚上げされているところがある。
印象派やエコールドパリなど20世紀の作家たちを取り上げて「素晴らしい」ということはやさしい。今、私たちと同じ時代を生きて、同じ歓び、同じ苦しみ、同じ問題を抱えて生きている作家である渡辺おさむについてトークした。
キーワードは、ポップアート。ポップとはポピュラーソングのポップ、私たちを囲んでいる俗なもの、そして好かれ氾濫しているもの。スイーツ、フェイクはそういうものである。それをモチーフとしてメッセージを送り続ける渡辺おさむにこれからも注目し続けたい。