05. 6月 2014 · 第3回アートサポーター はコメントを受け付けていません · Categories: 展覧会, 教育普及

2014年6月5日(木)

 

清須アートサポーターの第3回目。

今日はまず、7月から始まる特別展「ブルーノ・ムナーリ アートのなかの遊び」について、

担当学芸員から説明をしました。→展覧会HPはこちら

サポーターの皆さんには、この特別展にいろいろな形でかかわり、サポートしていただく予定です。

 

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刷り上ったばかりのチラシを配り、会期中予定している様々なイベントを紹介。

ムナーリは、遊びを通してさまざまな発見をし学んでいくことを大事にし、

たくさんのワークショップを行った人です。

展覧会では関連イベントでその一部を体験してもらうことができます。

 

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今日は特別に、ムナーリの考え方に想を得たプログラムを開発・実践してこられた、

元愛知県児童総合センター長の田嶋茂典さんにお越し頂き、

サポーターのみなさんにお話していただきました。

 

ムナーリが取り組んだ仕事。ムナーリとの出会い。展覧会を企画して日本に招聘したこと。

それから、ムナーリに大いに影響を受けて編み出した様々なプログラムについて。

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↑こちらは愛知県児童総合センターで実際に行われている「あそびプログラム」の様子です。

ムナーリならこういう風に考えただろうなということを組み込んで、

参加者の反応を見たりして少しずつ改良しながらプログラムをつくっていくそうです。

 

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田嶋さんは、センターが日ごろ重視しているポイントをレジュメにまとめ、分かりやすく説明してくれました。

一見無駄なことでも実はそれが重要であること、また、

不自由なルールを作るからこそその中で工夫し創造していくのだ、というお話は、

何も遊びに限ったことではなく、普段の生活の中でもとても大事なことなんだろうなと思いました。

 

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サポーターたちもぐいぐい引き込まれ、熱心に聞き入っていました。

田嶋さんは、愛知県児童総合センターでの経験を生かし、

現在でも各地の児童館や美術教育の現場へ招聘され、理論と実践を多くの人に伝えていらっしゃいます。

話すのもお上手なのですが、それ以上に熱いハートが聴く側の心を捉えるのだと感じました。

 

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こちらは、今回のムナーリ展の関連イベントで実施するプログラムです。

左は「ひかり・いろ・かたち」というプログラム。“どんどん” “にゅるり” “ひゅーひゅー”といった擬音語や擬態語を、

さまざまな色やかたちの素材で表現します。

右は「ひもでかお」というプログラム。長いロープで決められた範囲の床に顔を作ります。

 

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休憩中も田嶋さんの熱いトークは続きました。

田嶋さんは、愛知県児童総合センターで、ムナーリが開発したプログラムをそのまま模倣するのではなく、

いくつかご紹介したように、ムナーリの考え方を解釈した上で、田嶋流にムナーリの世界を広げてきた方なのです。

そんな「ムナーリイズム」を本展覧会に来館くださる多くのお客様、そして、サポーター、私たち美術館スタッフに

浸透させてくださることを期待しています!

 

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ティーブレイクのあとは、サポーター全員でムナーリ展のポスター、チラシの仕分け作業を行いました。

これから各美術館、図書館などの文化施設、教育施設へ発送します。

遊び心たっぷりのデザインに仕上がっています。

お手に取ってぜひ、その「しかけ」を楽しんでくださいね。

 

 

 

【開催中の展覧会】

清須ゆかりの作家 鳥羽美花展 時空を超えて-辿りついた場所より

会   期:2014年4月12日(土)~6月8日(日)

開館時間:10:00~19:00(最終日18:30まで)

休  館  日:月曜日(月曜日が休日の場合は次の平日が休館)

〈インターネット入館割引券〉

 

 

 

04. 6月 2014 · 第3回清須アートラボ はコメントを受け付けていません · Categories: 教育普及

2014年6月4日(水)

 

今年度3回目の清須アートラボ。

今日は「ミュージアム鑑賞ツアー」と言って、他の美術館の展覧会にお邪魔してきました。

愛知県陶磁美術館で開催中の特別企画展

「桃山・江戸の華やぎ 古唐津・古武雄」(6月15日まで)です。

 

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清須から陶磁美術館までは、電車を乗り継いで1時間とすこし。

初めてのミュージアム鑑賞ツアーにしてはちょっと冒険かな?と思う遠出となりました。

 

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展示解説をしてくださったのは、この展覧会を担当された学芸員の佐久間さん。

まずは「古唐津(こがらつ)」と「古武雄(こだけお)」という焼き物の定義からお話が始まりました。

 

両方とも佐賀県で作られた陶器です。

「古唐津」は豊臣秀吉が天下人として活躍した1580年代から、

江戸時代初期の1620年代にかけてつくられた焼き物。

「古武雄」はその後の江戸時代を通じて生産されます。

(現在ではつくられていません)

 

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「古唐津」と「古武雄」の違いは何でしょう?

両方ともたくさんのバリエーションがあるので単純には言えないのですが、

「古唐津」は素朴で、こげ茶色の素地のほか、色味は灰の釉薬(ゆうやく)の白と、

鉄絵の具の黒褐色がほとんどです。枯淡の趣といったらいいでしょうか。

一方の「古武雄(こだけお)」はサイズが大振りで、絵には野太さがあります。

そして緑色が加わり、より華やか。

 

一つひとつの作品を一緒に観てまわり、特徴を丁寧にお話くださいました。

 

唐津焼のコレクターたちは陶片もこよなく愛し、欠けた部分の絵柄を想像で補ったり、

割れ目の土の表情を観察したり、いろんな楽しみがあることも知りました。

古い器にあまりなじみのなかった参加者も、「へぇ~」「ほぉ~」とうなって、

そんな楽しみの世界があるのだと感心しきり。

 

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焼き物の魅力や鑑賞のポイントに気づけた有意義な時間でした。

 

アートサポーターのメンバーにはこれをきっかけに、

どんどん美術館めぐりの面白さにハマってくれたらと思います。

今年度はあと3回ミュージアム鑑賞ツアーを予定しています。

ぜひお楽しみに。

 

 

 

 

【開催中の展覧会】

清須ゆかりの作家 鳥羽美花展 時空を超えて-辿りついた場所より

会   期:2014年4月12日(土)~6月8日(日)

開館時間:10:00~19:00(最終日18:30まで)

休  館  日:月曜日(月曜日が休日の場合は次の平日が休館)

〈インターネット入館割引券〉

 

 

 

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