31. 5月 2016 · May 28, 2016*第44回館長アートトーク「エンターテイナー伊藤若冲、奇想と多様性。」開催、最高の入場者数を迎えて。 はコメントを受け付けていません · Categories: 未分類

東京都立美術館で開催された若冲展は、1ヶ月で44万人という熱狂的な入場者数を誇って終えた。待ち時間2時間〜5時間という美術展とはとても思えない盛況ぶりであった。

その若冲、謎だらけ、魅力だらけ。トークとしてもこれほどおもしろい人物と作品は滅多になく、特につい最近まで日本美術史に若冲が取り上げられていなかったことに特別関心を持って調べた。

そもそも日本美術史は誰に依って作られたのか。なぜ若冲を外したのか。というのは、江戸時代に発刊された「平安人物志」の画家では、円山応挙についで伊藤若冲が位置しており、池大雅、与謝蕪村が続く。つまり江戸時代に美術史が作られていたとしたら、欠かすことのできない絵師であったのである。

明治初頭に編纂された日本美術史から若冲が外れたのは、とてつもない何かの意志が働いたもので、怪しげな興味が尽きない。2000年に京都国立博物館で開催されたとき、オープン時は誰も知らなくて客もパラパラであった。たった16年で日本における最も人気の作家ということになった。

50枚の作品映像と、若冲の不思議を語った時間オーバーのアートトークであった。

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31. 5月 2016 · May 26, 2016*福岡で第43回全国美術館会議総会。 はコメントを受け付けていません · Categories: 未分類

5月26日午後1時より、福岡市のホテルニューオータニ博多において、第43回全国美術館会議総会が開催された。

全国美術館会議(全美)とは、「美術館は、美術作品やそれに関わる資料・情報を集め、保存し、研究し、公開しながら、未来の世代に伝えていくという使命をもっています。また、コレクションの展示や特別展、教育普及活動をはじめとする様々な営みを通じて、地域社会と連携し、市民と交流しながら文化創造の拠点となる役割も担っています。全国美術館会議は、このような美術館の使命の実現を支え、その活動を社会的にしっかり根付かせるため、総会、総会記念フォーラム、講演会、学芸員研修会、研究部会等を毎年開催し、その成果を会員館や広く美術関係者、また、一般の方々と共有しようと考えています。日本の美術館がともに考え、ともに行動することをめざして、1952 (昭和27)年に設立された当会議は、現在、375館(国立9館、公立232館、私立134館)の会員館と47社の賛助会員で組織されています(2016年3月31日現在)。」

総会は6つの議案後に報告事項。

1、学芸員研修会 2、企画委員会(保存研究部会、教育普及研究部会、情報・資料研究部会、小規模館研究部会、ホームページ部会、機関誌部会、美術館運営制度研究部会、地域美術研究部会) 3、東日本大震災復興対策委員会の活動 4、印刷物の編集発行 5、各種事業の協賛・後援等  6、東日本大震災への対応 7、文化遺産防災ネットワーク推進会議への参加

午後4時15分〜6時 特別セッション「美術館の原則と美術館関係者の行動基準について」

午後6時〜8時情報交流会。

年一度の全国の美術館館長、学芸員等が集まるとあって、多くの美術館ではできる限りスケジュールを裂いて参加している。今年も充実の総会であった。

翌27日午前10時より12時まで、福岡市立美術館において、清須市はるひ美術館が参加している小規模館研究部会が開催され参加した。午後からは福岡市立美術館で開催中の「静物画にひそ謎 物・語」展と常設展を観覧する。

5/26全国美術館会議

 

25. 5月 2016 · May 25, 2016*伊藤若冲アートトーク、一生懸命準備中。 はコメントを受け付けていません · Categories: 未分類

 5/28(土)の館長アートトーク「エンターテイナー伊藤若冲、奇想と多様性。」膨大な作品をパワーポイント制作中。一般には代表作と私の好みの作品を紹介するという構造、けれど若冲はこれを外せない、これは大好きとどんどん増えて、最終的には50枚の映像データになりそうだ。

一方で、若冲については、あの奇想と多様性について、それは何故描かれたのか。かつては教科書にも取り上げられることがなく、2000年まで若冲展が開催されることがなかったのは何故か。

5/24昨日、東京都美術館での若冲展が終了、その入場者数一ヶ月で44万人、一日平均15000人の入場者だ。現代美術危うい。

5/18若冲アートトーク

18. 5月 2016 · May 18, 2016*「アッツ島玉砕」藤田嗣治のこの一点に涙がこみ上げる。 はコメントを受け付けていません · Categories: 未分類

 7月3日まで、名古屋市美術館で開催中の「藤田嗣治展」に「アッツ島玉砕」が出品されている。藤田と言えば、オリジナリティ高い裸婦が代表とされ、多く残る。しかしこの戦争画「アッツ島玉砕」は藤田の壮絶な画力を示すものであり、「絵を描くことが作家の想いの実現」であることを示すものである。またあの忌まわしい戦争の負の遺産としても、私たちは心に刻む作品であると言える。

藤田がこの作品で「戦争を賛美した」とか、いや「実は反戦の絵画だ」とか論戦が交わされるが、そのようなイデオロギーを問うことは無意味である。なぜなら極限の状況にあって、画家は絵を描くことでしか「生きる」ことができなかったからである。この「生きる」は単に生死の問題ではなく、「画家として生きる」という意味であり、イデオロギーを超えることである。

多くの絵画は、所有して鑑賞を楽しむというものであるが、「アッツ島玉砕」は東京国立近代美術館の所有であり、こういう展覧会の機会に公開される。歴史を踏まえ、絵画の力を観る素晴らしい機会「藤田嗣治展」をぜひ観て欲しい。

5/18藤田嗣治展

09. 5月 2016 · May 9, 2016*高北幸矢インスタレーション「落花、鎮魂」始まる。 はコメントを受け付けていません · Categories: 未分類

5月7日より6月7日まで1ヶ月にわたって、北鎌倉のポラリス☆ジ・アートステージで開催中。

インスタレーションは、現代美術の表現方法である空間をアートの場として創造する。観るという行為に体感することを加えたアート。絵画や彫刻のように購入することはできず、そのまま保存することもできない。

今回は屋外にも展示が行われ、光、時間、風、臭い、音もアートに取り込まれる形で表現される。

「落花、鎮魂」のテーマは、このギャラリーの場所がかつて隠れキリシタンのお寺のあったところで、隠れキリシタンの哀しみに心を寄せたもの。

5/7ポラリスDM

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05. 5月 2016 · May 5, 2016*たんぽぽがお迎えします。 はコメントを受け付けていません · Categories: 未分類

清須市はるひ美術館は、名古屋駅から2つ目のJR清洲駅下車徒歩約20分というところ。気候の良いときは気持ちの良い散歩コースですが、ちょっと遠いなという感想を持たれる方も多い。

車では、名古屋の中心から30分くらい。5つの駐車場があって、P5をご利用いただけますと、たんぽぽが「こんにちは」とお迎えしている。

5/5パーキング 5/5たんぽぽ

01. 5月 2016 · April 30, 2016*造形を着る、観る。一枚の布から世界に広がる三宅一生の創造。 はコメントを受け付けていません · Categories: 未分類

第43回館長アートトーク「造形を着る、三宅一生のファッションスピリット。」をこれまでで最も多い聴講者をお迎えして実施。

多摩美術大学グラフィックデザイン科の学生の頃から、天才と注目され、ニューヨーク、パリと世界のISSEI MIYAKEとなったその考え方をひも解くようにトークする。

なぜ三宅一生だけが美術館で個展を開催することができるのか、プリーツ・プリーズをはじめロングランセールなのか、さらにファッションとは何か。熱く語る。

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