話題の映画「ミッドナイト・イン・パリ」を観る。ウッディ・アレン監督・脚本によるラブコメディ。ハリウッドで売れっ子の脚本家ギルは、婚約者イネズと彼女の両親とともにパリに遊びに来ていた。パリの魔力に魅了され、小説を書くためにパリへの引越しを決意するギルだったが、イネズは無関心。2人の心は離ればなれになる。
そんな夜、ギルは1920年代のエコール・ド・パリの夜にタイムスリップする。そこでジャン・コクトー、アーネスト・ヘミングウェイ、パブロ・ピカソ、サルバドール・ダリ、ルイス・ブニュエル、マン・レイ等に出会う。更に19世紀末のパリにタイムスリップしてロートレックとも。という奇想天外な楽しいストーリー。
興味深いのは、その作り込みのマニュアックな点である。ピカソ、ダリ、ロートレックが私たちのイメージの世界そのままで登場する。またオランジュリー美術館のモネの「睡蓮」におけるシーンとか、ポスターにあるように、ゴッホの描いたパリをギルが歩くというように。
美術好きには、たまらない映画だ。こういう映画が美術のファンを増やしていくのだと思う。