先日、取り壊しが決定している御園座で、六月大歌舞伎「市川海老蔵 石川五右衛門」を観劇。さすがに気合いの入った海老蔵の演技、そして壮大なスペクタルの演出、満足度の高い歌舞伎であった。
一幕と二幕の間に45分の幕間がある。お手洗い、お茶、お食事、おみやげを買いに売店に行ったりと、なかなか忙しい時間でもある。舞台は緞帳が降ろされ、二幕のために息をひそめている。
緞帳の絵は、日本画家片岡球子の大富士である。ドーンと居座った富士に紅白梅、牡丹、紫陽花が咲き誇り、雲のように山帽子が咲いている。片岡球子の大スペクタルを客席に座って楽しむことができる。
それぞれの劇場に緞帳名画がある、幕間にはゆったりと客席から楽しみたいものである。