わたしたちは途絶えることのない流れのなかで暮らし、常に現在が更新され続けています。忙しない日常生活のなかで、目の前にあるすべきことに追われ、流れに意識を向けることは滅多にありません。
今回は絵画に見られる流れに注目し、時間や物質、空気の移ろいや、定まることのない揺れ動きを止めることなくそのままキャンバスに表した作品を展示します。モティーフや空間はしばしばぼやけ、かたちが抽象化、デフォルメされ描かれているため、捉えづらいかもしれません。しかしじっくりと見ていると、日々の暮らしのなかの機微や眠っている感覚を、作家たちが丁寧に掬い取り、作品に表現していることがわかります。
本展での気づきが美術館の外まで広がり、曖昧で些細ではあるけれど、身近にある大切なものに目を向け、考えることに繋がれば幸いです。
会 期 | 2020年12月5日(土)~ 2021年2月28日(日) |
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開館時間 | 10:00~19:00 (入館は18:30まで) |
休館日 | 月曜日 (ただし祝日の場合は開館、翌平日が休館) 2020年12月28日(月)~2021年1月8日(金) 2021年2月1日(月)~2月5日(金) |
観覧料 | 一般200円(160円) |
上田暁子《みおくる》2006年 | 柳澤裕貴《まどろむ時間の中で−記憶》2007年 |
No. | 作家名 | タイトル | 制作年 | 技法・材質 | サイズ(縦×横cm) |
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1 | 西村有 | 竹林を抜けていく風景 | 2010年 | 油彩、キャンバス | 194.0×162.0 |
2 | 保田弥生 | Eiger | 2005年 | 油彩、キャンバス | 162.0×130.3 |
3 | 柳澤裕貴 | まどろむ時間の中で−記憶 | 2007年 | アクリル、パネル | 72.7×72.7 |
4 | 森本幸恵 | せせらぎ | 2005年 | 油彩、キャンバス | 112.5×163.0 |
5 | 上田暁子 | みおくる | 2006年 | 油彩、キャンバス | 72.7×90.9 |
6 | 今林明子 | 残像・光・影 | 2008年 | 油彩、キャンバス | 45.5×92.0 |
7 | 傍島幹司 | 藪の片隅 | 1995年 | アクリル、紙 | 72.0×53.0 |