作品を次世代まで残すために、必要なことは何でしょうか。
どのような作品なのか調べていくこと?作品を展示し、その魅力を伝えていくこと?適切な環境下で保存していくこと?どれが欠けてもいけませんが、作品は劣化を免れ得ない「もの」であるということを考えると、「修復」は特に不可欠です。多くの美術作品が時を経ても変わらない姿を留めているように見えるのは、未来へつなげるためのさまざまな取り組みが行われているからです。
本展は、近年に収蔵し修復を行った、清須ゆかりの作家・加藤正音(1925-2014)の作品のお披露目を兼ね、美術館の役割のひとつ「収集・保存」に注目した内容となっています。今回は、展示作品の修復前後の写真や、修復する際に撮影した紫外線写真などをともに展示し、修復を通して浮かび上がる作品の一面をご紹介します。「過去から未来へと作品をつなげていく」という美術館の使命に関心をもっていただける機会となれば幸いです。
※期間限定で新年を祝う作品を特別に展示します。会 期 | 2019年12月17日(火)~ 3月8日(日) ※特別展示 加藤正音《甲子》(「干支色紙」より) ※《東海西枇杷島豪雨絵巻》は3期に分けて展示します。 3月4日(水)をもちまして中止とさせて頂きます。 |
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開館時間 | 10:00~19:00 (入館は18:30まで) |
休館日 | 月曜日 (ただし祝日の場合は開館、翌火曜日が休館) 12/29~1/3、1/14~1/17、2/10~2/14 |
観覧料 | 一般200円(160円) |
加藤正音《揚巻玉三萬》1985年
No. | 作家名 | タイトル | 制作年 | 技法・材質 | サイズ(縦×横cm) |
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1 | 加藤正音 | 京劇悟空粧 | 1979年頃 | 墨、紙 | 120.5×75.5 |
2 | 加藤正音 | 東海西枇杷島豪雨絵巻 | 2001年 | 墨、紙 | 30.5×706.0 |
3 | 加藤正音 | 被褐懐玉 | 1975年頃 | 墨、紙 | (右)176.9×118.0 (左)176.8×118.0 |
4 | 加藤正音 | 揚巻玉三萬 | 1985年 | 顔料、紙 | 224.8×114.8 |
5 | 加藤正音 | 天下布武 | 1992年 | 顔料、紙 | 224.8×114.8 |
6 | 加藤正音 | 甲子 | 不詳 | 顔料、紙 | 27.3×24.0 |
■新年特別展示 《甲子》は以下の期間のみ展示します。 2019年12月17日(火)ー2020年1月31日(金) ■展示替え 《東海西枇杷島豪雨絵巻》は以下の3期に分けて展示します。 前期:2019年12月17日(火)ー2020年1月13日(月・祝) 中期:1月18日(土)―2月9日(日) 後期:2月15日(土)―3月8日(日) |