2013年8月24日(土)
館長アートトークの11回目。
今回は、現在開催中のあいちトリエンナーレにちなんで、
「トリエンナーレとは何か? アートの源力として。」と題してお話しました。
「トリエンナーレ」ってご存知でしょうか?
カタカナが出てくると、いまいちよく分からなくなりますが、難しいことはありません。
もともとの意味は「3年に1度」というイタリア語。
それが、3年に1度開かれる国際的なアートの祭りをさす言葉として、今や世界中で使われています。
あいちトリエンナーレは今年で2回目。
世界各地で開かれているアートの祭りは、古いものだと100年以上続いているものも。
これから私たちが、この地元の芸術祭を育てていかなければいけませんね。
あいちトリエンナーレでは、76組のアーティストが作品を展示しています。
たくさんの作品を見るコツは、自分の感覚で、いい作品、よくない作品を判断すること。
なんといっても、通常の美術館での展覧会と違って、
このトリエンナーレでは、「評価の定まっていない作品」も多く展示されるんです。
だから、展示されている作品のよさが分からない私が悪いのかも、なんて思わなくていい。
作品は玉石混交。たくさんの中から1点でも、これはすごい
と思える作品を見つけられたら最高だ、という気分で見てください。
それから、「評価の定まっていない作品」ということは、
「こんなの今まで見たことない」という新鮮な作品に出会えるかもしれないということ。
そんな予期せぬ出会い、新しい発見ができることが、トリエンナーレの醍醐味なんですよ。
あいちトリエンナーレは「都市の活性化」をうたっています。
活性化。それは、経済の活性化だけではありません。
人が新しい作品、見たことない作品に出会って、新たな人とつながって、ドキドキわくわくする、
心が高揚して、人が元気になること。それこそが「都市の活性化」につながるのです。
人間には、生きていくうえで、ドキドキわくわくする祭りが必要で、
それを提供してくれるのが、この「あいちトリエンナーレ」なんです。
ぜひ、心躍るものとの出会いを求めて、みなさんも街にくり出してみてくださいね。
なお、あいちトリエンナーレの並行企画事業として、高北幸矢館長の個展を開催中です。
10月6日まで、古川美術館分館の為三郎記念館にて、
ツバキをテーマにした「落花、夏の夢。」をご覧いただけます。
数奇屋建築の瀟洒な雰囲気をいかした、ツバキでの空間演出。
お抹茶と和菓子もあわせてお楽しみください。
展覧会情報はこちら。
【開催中の展覧会】
会 期:2013年7月6日(土)~9月29日(日)
開館時間:10:00~19:00 (入館は18:30まで)
休 館 日:月曜日(ただし祝日の場合は開館、翌火曜日が休館)