2013年8月7日(水)
今年、博物館実習生を計7日間にわたって受け入れています。
ちょうど折り返し地点ににあたる先日は、実習生を収蔵庫へ案内しました。
収蔵庫はまさに美術館の心臓部。
スタッフ以外は立ち入ることができません。
なんといっても、収蔵庫は大切な作品を保管する場所です。
温度と湿度の管理をし、毎日記録をつけて、作品を守っています。
それから、作品の状態を把握する「調書」をつける体験をしました。
作品をじ~っくり観察して、どこかに傷はないか、絵の具のはがれはないか、
破れやシミはないかなど、細かくチェックしていくのです。
実習生たちは作品にへばりつくようにして目を凝らし、記録していきます。
集中力のいる作業です。
時にはこうしてLEDライトを当てると、表面の状態がよくわかるんですよ。
根気のいる作業ですが、作品をよく観察することはとっても大事なこと。
作品は生き物なので、安定した環境の収蔵庫に保管してあっても、少しずつ変化していきます。
できるだけ最新の状態を知っておいて、
作品になるべくダメージを与えないよう気を使わなければなりません。
私たちも、あらためて作品をつぶさに見るということの大事さを感じました。
美術館の仕事をお伝えしながら、同時に原点に立ち返らせてもらえる博物館実習となりました。
【開催中の展覧会】
会 期:2013年7月6日(土)~9月29日(日)
開館時間:10:00~19:00 (入館は18:30まで)
休 館 日:月曜日(ただし祝日の場合は開館、翌火曜日が休館)