06. 11月 2013 · 長唄三味線・鳴物ライブ「歌舞伎の華 長唄の魅力」 はコメントを受け付けていません · Categories: 未分類

2013年11月6日(火)

 

連休最終日、11月4日(月)に長唄三味線・鳴物ライブ「歌舞伎の華 長唄の魅力」を開催しました

出演者は長唄三味線の杵屋六秋(ろくしゅう)さん、杵屋六春(ろくはる)さん、杵屋六秋葉(ろくしゅうは)さん。

そして鳴物の住田長千果(ちょうちか)さん。

2時間たっぷり歌舞伎音楽の魅力を演奏とレクチャーとで楽しませていただきました!

 

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まずは、長唄三味線の演奏から始まりました。

六春さんが長唄、六秋さんと六秋葉さんが三味線で、背景の桜の絵に合わせるかのように、

「京鹿子娘道成寺」の最も有名な部分を聴かせていただきました

 

今回は客席がとっても近くて、演奏者のみなさんは緊張するとおっしゃっていましたが、

聴く側としては、こんなに至近距離で鑑賞できるまたとない機会だったと思います

 

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その後、司会進行を杵屋六春さんが務め、長唄や三味線の歴史や決まりごと、

他の歌舞伎音楽との関係などの説明がありました

長唄と三味線の演奏のときは、三味線が1名ということは絶対にないそうです。

なので、今回は長唄1名、三味線2名の編成というわけです。

解りやすい説明にみなさん終始うなずいていらっしゃいました

 

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三味線には練習用と本番用とがあるそうです

 

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左写真で六秋さん(実は六春さんのお母様です)が持っているのが本番用。

右写真で六秋葉さんが持っているのが練習用。

本番用は猫の皮が使用され、練習用には犬の皮が使用されているそうです

しかも、国産の猫や犬でなければならないそうです。

こんなに身近な動物たちの皮が使われているとはびっくりしました

 

撥(ばち)も練習用と本番用とで分けられています。

練習用はプラスチックや木が使われますが、本番用は象牙です

「道具は消耗品」とおっしゃるとおり、

使えば使うほど磨り減っていくため練習用と本番用とで分けているそうです。

 

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長唄や三味線についての紹介が終わると、今度は鳴物について、

住田長千果さんから詳しい説明をしていただきました

鳴物はたくさん道具があるので、持ち運ぶのが大変そうでしたが、

ひとつひとつとても興味深い楽器ばかり

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小さめのタンバリンのようなものや、鼓にも大きいタイプと小さいタイプとあったり。

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鈴虫や鶯(うぐいす)の鳴き声を表現する笛

長千果さんの前に置かれた太鼓は、雪や波、風や雷、雨などの音を表現するときに使用します

ちなみに、歌舞伎をご覧になったことがある方は気がつかれたかもしれませんが、

舞台の下手に黒く囲われた部屋があります。

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その内側に御簾(みす)が下がっていて、中からは舞台と花道を覗けるようになっています

この場所を「下座」といい、このなかで演奏される音楽を「下座音楽」といいます。

上の写真で六秋葉さんが下座の写真を手に持っています

 

この中で歌舞伎を彩るさまざまな音を出しているのです。

中は真っ暗だそうですよ

 

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六春さんと長千果さんのやりとりも楽しかったですし、三味線と太鼓の演奏も素晴らしかったです。

生の音は迫力があり、何よりも演奏者の気持ちがとてもよく伝わってきました

 

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最後に、全員で演奏

唄の内容、三味線や鳴物のことなど、少しはわかったつもりになってきて、

なんだかとても親近感を感じながら聴くことがきました。

 

ちなみに、豆知識ですが、長唄の方が唄うときには扇子を膝の上に置くそうです。

唄わないときは下に置きます。

上の写真では六春さんの前に扇子が置かれていますので、この時は唄っていないということです

 

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全ての演奏が終了したら、今度はお客様の番です!

ということで、会場の中から三味線2名、太鼓1名の演奏者を募りました

写真は稽古中の風景です

 

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その間、六春さんから三味線についてさらに詳しい説明があり、

三味線の奥深さを知ることができました。

 

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さあ、本番です

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「たこたこ揚がれ~天まで揚がれ~♪」

この曲を演奏し、会場のみなさんで大合唱

唄を通して、会場全体がひとつになれた、そんな素敵なイベントでした。

 

出演くださったみなさん、本当に楽しい時間をありがとうございました

伝統芸能は、どうしても限られた人にしか見てもらえないという状況の中、

なんとか多くの人にその魅力を伝えたいという思いで、今回ご出演いただくことができました

 

芸どころ名古屋では、さまざまな場所でこうした演奏を聴くことができるのです!

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『杵屋六秋 杵屋六春 長唄おやこ会』という長唄の発表会が開催されます

10月16日(土) 今池ガスビル9階ホール 10:00~19:00

問合せ先:秋栄会事務局 052-931-0760

 

入場無料!出入自由!!

好きな時間に入って、好きな時間に出られます。

初めての方大歓迎。是非、この機会に日本の伝統音楽に触れてみてください

 

 

 

【開催中の展覧会】

企画展 「歌舞伎 | 変身」

会期:2013年10月8日(火)~12月1日(日)

開館時間:10:00~19:00 (入館は18:30まで)

休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌火曜日が休館)

 

 

 

04. 11月 2013 · 歌舞伎衣裳の秘密 はコメントを受け付けていません · Categories: 展覧会, 教育普及

2013年11月4(日)

 

昨日から今日にかけて、当館はイベントづくし。

今日は昨日の午後のイベントの様子をお知らせいたします

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午後の講師も美濃歌舞伎博物館相生座館長の小栗さんと相生座サポーターのお二人。

レクチャー前に帯の準備中です

歌舞伎の衣裳では、とにかくスピードが肝心なため作り帯を用意するそうです。

 

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本日も大勢のお客様にお集まりいただきました!

着物姿の方もちらほら

お着物の方が館内を歩いていらっしゃると、華があっていい雰囲気でした

 

相生座は歌舞伎衣裳を4,000着も所蔵しているそうです。

古いものもたくさんあるけれど、小栗さんやサポーターのみなさんで

ひとつひとつ丁寧に直しながら使っているそうです

江戸時代のものや、一部江戸時代の布で繕った衣裳もあるそうです。

 

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いろいろお話いただいた後、いよいよ歌舞伎衣裳の着付け実演です。

モデルは当館学芸員です

彼女が着付けてもらっているのは、いわゆる一般的な娘役の衣裳。

歌舞伎衣裳の着付けは時間が勝負!

そのため、通常の着物の着方よりも簡略化されていたり、大胆な着方になっていたりします

 

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最後に帯を締めます。

左写真の帯を締めたあと、右写真の先ほどレクチャー前に小栗さんたちが準備をしていた

作り帯を差し込みます。とっても簡単

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こんな感じです。

あっという間に出来上がり!!

モデルの学芸員いわく、通常の着物よりは着心地はいいそうです。

歌舞伎衣裳は、動きやすく負担が少ない着方によって、役者が演技しやすくなっています

 

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続いて男性の衣裳。

モデルは清須市在住のアーティスト、打田宗平さん。今日は特別にモデルをお願いしました!!

 

なんだか派手な衣裳

これは四天(よてん)と呼ばれる衣裳で、広い袖と短い裾が特徴です。

主役級の人物が着るものと捕手や軍兵が着るものと2系統ありますが、今回は主役級のもの!

「四天」は衣裳を指す以外に、捕手や軍兵が着ることからそれらの役柄を示す言葉にもなっています。

 

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あれっ?!せっかく豪華な衣裳を隠すように袴姿に変身??

 

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すると、小栗さんがモデルの背後に廻って留め糸をほどき始めました

この衣裳は「早変り」用の衣裳。

白い着物から一瞬にして先ほどの豪華な衣裳に変わるのです。

 

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両肩にある丸い玉状のものを掴み、それを思いっきり引っ張ると・・・

あっという間に下に着ている衣裳が出てきました

 

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早変りの後、こんな風に広げて見せたりします

真っ白でおとなしい雰囲気から、金色で豪華絢爛な衣裳への変身ぶりは、

見かけは草食系だけど、実は肉食系だった男性の衣裳、そんな風に捉えることもできますね!

 

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小栗さんから所作の指導が入ります。

二人揃って「はい、ポーズ!」 なんちゃって役者気取り?!似合ってますよ!!

 

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せっかくなので、お客様の中から1名ずつモデル体験をしてもらいました。

 

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四天は女性が着てもかっこいいですね

 

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その後も楽しい衣裳の話や舞台の裏話。

また、私たちが一般的に想像する歌舞伎は「大歌舞伎」といいますが、

それとは別の地歌舞伎や地芝居と呼ばれる地方に根付いた民衆の歌舞伎について

大変興味深いお話も聞かせていただきました

 

愛知県や岐阜県はこの地歌舞伎や地芝居がとても盛んな地域なんです。

是非、みなさん積極的に見に行かれることをオススメします

実は展覧会担当者も、今年の夏初めて相生座で地歌舞伎体験をしました。

いままで想像してきた江戸時代の歌舞伎の雰囲気がそこにあるように感じました

 

小栗さん、サポーターのお二人、今日は一日本当にありがとうございました。

そして、これからも歌舞伎をどんどん盛り上げていってください

 

 

 

【開催中の展覧会】

企画展 「歌舞伎 | 変身」

会期:2013年10月8日(火)~12月1日(日)

開館時間:10:00~19:00 (入館は18:30まで)

休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌火曜日が休館)

 

 

 

03. 11月 2013 · 隈取で変身! はコメントを受け付けていません · Categories: 展覧会, 教育普及

2013年11月3日(日・祝)

 

今日は午前ワークショップ、午後レクチャーとイベント続きの一日でした。

まずは、午前のワークショップ「隈取で変身!」について。

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今回、講師をお願いしたのは美濃歌舞伎博物館相生座館長の小栗幸江さんです。

小栗さんは「地歌舞伎(じかぶき)」と呼ばれる東濃地域に伝わる歌舞伎を後世へ残し、

広めようと精力的に活動されています

小栗さん自身が役者も演奏もこなし、化粧から着付け、衣裳制作などなんでも出来るマルチぶり

 

今日の隈取(くまどり)はオーソドックスな「一本隈(いっぽんぐま)」という種類の隈に挑戦です。

さてさてどんな仕上がりになるか、参加者のみなさんはやや緊張気味の様子で

小栗さんの説明に耳を傾けていました

 

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隈取は歌舞伎の代表的な化粧法を指します

白粉(おしろい)をしっかり顔に塗って、その後、紅などで隈を取っていきます。

※隈は「描く」ではなく「取る」と言うそうです。

 

相生座サポーターのお二人が今日は応援にかけつけてくださいました

ワークショップの前に小栗さんと3人で白粉の下準備です。

 

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隈取はお化粧ですので、女性が普段お化粧をするときと基本的には同じような行程で進んでいきます。

まずは、下地クリームの役目を果たす下地油を顔につけます

手の温度で油を柔らかくして、ムラにならないよう満遍なく顔全体に馴染ませるのがコツ

この下地油を適当に塗ってしまうと、白粉がうまくのらないそうです。

 

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下地を塗り終わったら、次は眉毛を消す作業

肌色の固形ファンデーションのようなもので眉毛を上から大胆に消していきます。

隈取は顔を大きく見せることもポイントなので、眉毛を本来の位置よりも高い位置に描くことで、

顔を大きく見せる工夫がされているそうです

 

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眉毛を消したら、続いて白粉を顔に塗ります。

まずは顔の周りから、どんどん内側を塗りつぶしていきます。

ゆっくり塗っていると乾いてしまうので、ささっと、スピード感をもって塗らなければなりません

 

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白粉が塗れたら、今度はパフで水分を取り除きつつ、白粉が顔に馴染むようたたいていきます。

なんだか、それっぽくなってきましたね~

 

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みなさんもお手本に倣って挑戦中

「これでいいのかな?」「なんか変じゃない??」「難しい~!」など、さまざまな声が飛び交っていました。

 

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白粉を塗り終わったら、いよいよ赤い筋を入れていきます

赤色の筋は「正義」「勇気」を表わし、また筋肉の盛り上がり、血管の高潮を表してもいます。

正義の味方、ヒーロー役に用いられます。

一方、黒や藍色系統の隈は悪役、特にスケールの大きな適役に使用されます。

このように隈取は色や種類によって人物の特性を表しているのです

 

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今日はみなさん正義の味方の顔になれるわけですね!

おそるおそる筆を入れていきます・・・

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小栗さんのお手本を参考にしつつ、自分たちの顔とにらめっこ。

女性陣は普段のお化粧とは全く異なるメイクなので、それはそれは違和感があるようでした。

 

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最後は黒色で目に筋を入れ、眉毛をきりっと描いて完成!

 

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隈取を布に転写したものを「押隈(おしぐま)」といいます。

歌舞伎役者さんの押隈はたいてい絹を使いますが、

今日のワークショップでは目の詰まった木綿を使用しました。

 

顔に布をあて、上から力いっぱい顔をこすっていきます。

すると・・・立派な押隈が完成です

 

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みなさん、とてもかっこいい押隈ができましたね。

余白に自分の名前、今日の日付や展覧会名・美術館名などを書き込み、

額に入れて飾るのもいいですね!

 

1時間30分程度で完成した今回のワークショップですが、

役者さんたちは実際は数分で手早く仕上げてしまうそうです

 

今日は見学者の方も少しいらっしゃいましたね

隈取を生で見る機会はなかなかあまりありませんので、貴重な体験でした。

次回歌舞伎を見るときは、隈取にも注目して見てみたいですね

 

 

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企画展 「歌舞伎 | 変身」

会期:2013年10月8日(火)~12月1日(日)

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29. 10月 2013 · 大向こうって何だろう?! はコメントを受け付けていません · Categories: 展覧会

2013年10月29日(火)

 

先週の土曜日、企画展「歌舞伎|変身」関連イベント、「大向こうって何だろう?!」を開催しました

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こちらが講師の波多野洋七さんです。ビシッとお着物で登場。かっこいいですね!

なんと波多野さん、大向こう歴50年以上

若いときから芝居三昧だとか。自己紹介も、きまっていましたよ。

白波五人男という盗賊5人のお話に出てくる親分・日本駄衛門(にっぽんだえもん)の台詞調で、

「問われて名乗るもおこがましいが、生まれは~」と始まり、

集まったお客様たちの心をしっかり掴んでいました

 

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レクチャーは、まず「大向こうとは?」という説明から始まりました

「大向こう」という言葉の意味について

本来、昔の芝居小屋の安価な立見席のことを指します。今の三階席や幕見席にあたる席。

ここに陣取った芝居好きは、いい芝居やいい役者に接した感激や、

「しっかりせい!」という叱咤の心を、掛け声に託して舞台に伝えるようになったそうです。

そのうちにその掛け声や掛ける人のことも、「大向こう」と呼ぶようになったということです。

 

声を出すタイミングはいつなのか

「絶対」という決まりはないのですが、だいたい次のようなときがかけやすいそうです。

①見得のとき、ツケ打ちに合わせる。

②花道から出てきたとき。(ただし、絶対にかけてはいけない演目も2つある)

③幕切れの柝(き)の音がするとき。

など。他にも細かくはいろいろあるそうです。

 

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会場からもたくさんの質問が飛び交いました

●「大向こう」に資格はいるのか?

●どうやったら「大向こう」になれるのか?

●素人は掛け声をかけてはいけないのか?

●「大向こう」としてやってはいけないことは?

などなど・・・

とにかく、みなさん「大向こう」への疑問がいっぱい

そのひとつひとつに波多野さんは丁寧に答えていらっしゃいました。

 

さまざまな質問を受ける中、やはり「大向こう」とは実践してこそ解るもの。

ということで、波多野さんから参加者の皆さんに「やってみましょう!!」との誘い。

会場内はどよめきましたが、半信半疑でみなさん波多野さんの勢いにおされていた様子・・・

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配布されたプリントは、白波五人男の台本の一頁です

5人の盗賊がそれぞれ自分の素性を語りつつ名前を名乗る場面ですが、

この台詞を参加者のみなさん自身に置き換えて、前に出て披露するというもの。

役者の役をやらない人たちが、「大向こう」の掛け声をかけます

役者に扮する人は、掛けてもらいたい屋号も考えます

 

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最初の役者はこちらの男性。

日本駄衛門の台詞で自己紹介。屋号は「最上屋」です。

波多野さんが参加者のみなさんへ「大向こう」のタイミングを伝授。

 

男性が右手に持つ扇子は傘の代わりです。

まずは傘を上げて、みなさんの前に止まった瞬間に「待ってました!」の掛け声

役者は最後に自分の名前を名乗るときに一呼吸起きます。

その間で屋号を掛けます。ここでは「最上屋!」でしたね。

 

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こちらの女性(実は当館のアートサポーターさんです!)は、台詞の言い回しも波多野さんから伝授され、

緊張しつつも、堂々とした役者ぶり。

旦那様のご職業にちなんで、なんと屋号は「鉄筋屋」

 

大向こうさんが掛ける掛け声の中には屋号のほかにも、

その役者さんが住んでいる町名を掛けることもあったり、

場面の雰囲気に合わせて「色男!」とか「いってらっしゃい!」など、

まるで同じ舞台で演じている役者のような掛け声を掛けることもあるほど柔軟で面白いのです

 

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大学生のお姉さんや、小学生の女の子も挑戦してくれました

とってもかわいらしい役者姿は、おもわずたくさん声をかけたくなってしまいました。

 

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こちらの女性は、なんと日本舞踊の西川流・西川菊織(にしかわきくおり)さん。

普段も男性役を演じることが多いそうで、さすが日本駄衛門の台詞調での自己紹介は

かっこよかったですね

 

他にもいろいろな方が役者に挑戦してくださり、みなさんの大向こうの掛け声も慣れてきたのか、

後半はタイミングもばっちり!大きな声でまるで芝居小屋にいるような雰囲気でした

 

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役者をやってくださった方々の中から5名のみ、

大歌舞伎の役者さんたちから波多野さんが貰ったという手ぬぐいがプレゼントされました

 

「大向こう」は、とにかくやってみなければわからない!

でも、やみくもにやっては役者さんの邪魔になる。

あくまでも大向こうは芝居の脇役。役者さんより目立ってはいけません。

それでいて、役者さんを引き立てる重要な役割も担っています

 

芝居を愛し、芝居を心から楽しむことができる人であれば、

誰にでも「大向こう」はできます。

そんな風に波多野さんはおっしゃっていました。

 

今日、イベントに参加されたみなさん。是非、次は本物のお芝居で実践しましょう

波多野さん、実践に基づいた素晴らしいレクチャーをありがとうございました

 

 

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27. 10月 2013 · 第13回館長アートトーク はコメントを受け付けていません · Categories: 教育普及

2013年10月27日(日)

 

昨日開催した高北幸矢館長アートトークは、いつにもまして白熱しました。

テーマは「赤瀬川原平とハイレッドセンター」。

 

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ハイレッドセンターとは、1960年代に生まれた前衛美術グループのこと。

以下の3人のメンバーの頭文字を取って、ハイレッドセンターと名づけられたものです。

高松次郎の「高=ハイ」、赤瀬川原平の「赤=レッド」、中西夏之の「中=センター」。

シンプルだけど、なかなかのインパクト。ネーミングセンスを感じますね

 

さて、このグループの出現がいかに画期的だったかを理解するには、

長い美術の歴史を、ざっと振り返ってみる必要があります。

 

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有史以来近代まで、人類が生み出した美術の多くは、注文主がいて、

画家に制作を依頼してはじめて誕生していました。

レオナルド・ダ・ヴィンチの《最後の晩餐》は、教会の注文があって生まれました。

ナポレオンの肖像画は、ナポレオンがその権勢を示したいとの思いがあって生まれました。

つまり作品には、発注主の意向が色濃く出ていると言うわけですね。

 

近代以降、美術作品を買い求める層は、それまでの教会や王侯貴族から、

庶民へと急速に拡大します。

画商が間に入り、売れる作品が重視されていきました。

ここでもやはり、作品には買い手の意向が強く影響していたのです。

 

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これらは考えてみれば、これはごくごく当たり前のことです。

美術家だって、稼いで食べていかなくちゃいけませんから。

作品を買ってくれる人(クライアント)の意向は、ある程度汲み取りますよね。

 

ですが、純粋に美術家のやりたいことを追求するなら、発注者や買い手の意向はさておこう、

と考えたのが、ハイレッドセンターのメンバーなのです。

つまり、簡単に言えば「やりたいことのためには、売れない作品でも作る」という、

前代未聞のスタンスを打ち立てたのでした。

 

それは時に、作品というかたちあるものではなく、

パフォーマンスや文筆活動などでも様々に展開されていきます。

 

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芥川賞を受賞した短編から、最近話題になった『老人力』まで、

赤瀬川原平の著作は数知れず。

 

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また、代表作の一つとしては、上の写真のように《宇宙の缶詰》があります。

これは、缶詰の内側にラベルを貼ることで、私たちも含め缶の外側の宇宙全体を梱包したというもの。

このすごいアイディア、くすっと笑わせてくれます。

 

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路上に出て清掃をしたり、無用となった後もそのまま残っている階段やトンネルなどに注目したり。

ユーモアと機知に富んだ新しい物事のとらえ方を、行動や作品を通して次々に示しました。

(この路上観察は、とりわけ皆さんの関心を引いたようで、会場に笑いがおきていました。)

 

それまでの美術のあり方を問い直し、これからの美術はどうあるべきか

という根本的な問いを、赤瀬川原平は人々に投げかけたと言っていいでしょう。

 

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今回のテーマ、赤瀬川原平とハイレッドセンターを取り上げる展覧会が、

名古屋市美術館で11月9日(土)から始まります。

赤瀬川原平らの柔軟な発想にはっとさせられる、そんな面白い体験ができるかもしれません。

ぜひ見に行きましょう!

 

次回、館長アートトークは11月23日(土)16:00~17:00

「横山大観、大観の富士と富士への道」です。

こちらもどうぞご期待ください。

 

 

 

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19. 10月 2013 · 第4回キッズアートラボ はコメントを受け付けていません · Categories: 展覧会, 教育普及

2013年10月19日(土)

 

今日は、6月から4回開催している清須キッズアートラボの最終日。

市内の小学3~4年生11名が参加しました。

こうして集まるのも4回目なので、すっかり打ちとけてきました。

のびのびした子どもたちの様子を見るのは嬉しいものです。

 

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まずは現在開催中の「歌舞伎 | 変身」展を一緒に鑑賞します。

歌舞伎役者を描いた錦絵や、歌舞伎の舞台裏の種明かしをした江戸時代の本など、

子どもたちは興味津々

 

それから、展示室で一番目を引く歌舞伎衣裳もじっくり観察しました。

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金色に光るこの衣裳はどんな役の人が着ていたと思う?

そう、金持ちのおじさんの役! だから、金糸の刺繍がふんだんに施してあります。

 

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こちらは遊女の中でも最高ランクの花魁(おいらん)の役が着ていた豪華な衣裳。

正月を表すしめ飾りや門松などがあしらわれているんですよ。

とっても変わった着物だね!でもこの華やかさで、うんと舞台栄えしたはず。

 

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これは男の人の衣裳?それとも女の人の衣裳?

模様には、重たそうな雪をかぶった松がデザインされているよ。

そう、これを着ていた人は、寒い冬を耐えるように、苦労を耐え忍ぶ役柄だったのです。
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こちらは全面に桜が散らされた着物。

赤い色は若い娘役の色なんですよ。

さぁ、息を呑むような美しい衣裳をみたところで、子どもたちに今日のテーマを話します。

「今日はそれぞれの舞台衣裳を作ってみよう!」

 

衣裳には、それを着る人の特徴をあらわす色や模様が使われていました。

一つひとつ意味があるんですね。

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では、自分がこれから作る衣裳を着る人の性格を考えましょう。

キャラクター設定です。そして、そのキャラにふさわしい色や模様についてもアイディアを練ります。

 

イメージが固まったところで、実際に衣裳作りスタート

今日は、思い切って屋外に出ました。

と言っても、小雨が降ってきてしまったので、青空の下というわけにはいかなかったのですが、

それでもいつもと違う雰囲気に、子どもたちも心が躍るみたい。

 

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長い和紙を半分に折って、真ん中に切込みを入れれば、

単純だけど服のかたちになります。

えりぐりの形は丸でも三角でもOK。

 

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あとは、用意したリボン、色紙、布、スパンコールなどを自由に組み合わせて、装飾していきます。

 

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針金の入った金色のテープを立体的に組んでお花を豪華にしたり、

フェルトを桜の花びらのかたちに切って散らしたり。

 

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みんな、思い思いに楽しんで作っていました。

とくに、自分が絵を描いたりアップリケをつけたりしたものが

衣裳になるという感覚が面白かったようです。

 

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完成後はみんなで記念写真をパチリ。

画用紙で麦藁帽子を作ったり、リボンでウエストをしばったり、

仕上げにも余念がなくて、思いっきりステキな衣裳が出来上がりましたね。

 

次に何かの舞台や映画などを見ることがあったら、

みんなはきっと、衣裳から役柄にも思いをはせてくれることでしょう。

 

開催中の展覧会。

貴重な歌舞伎衣装を見るだけでも一見の価値ありです。

ぜひお出かけください。

 

 

 

【開催中の展覧会】

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17. 10月 2013 · 第7回清須アートサポーター はコメントを受け付けていません · Categories: 教育普及

2013年10月17日(木)

 

今月もアートサポーターの活動日がやってきました。

前半は、現在開催中の展覧会「歌舞伎|変身」を学芸員の解説付きでじっくり鑑賞しました

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本展では錦絵が57点展示してあります。いずれも国立劇場所蔵の貴重なものばかり

「変身」というテーマのもと選ばれた錦絵には、

例えば、七変化(へんげ)、八変化、十二変化といった変化物(へんげもの)を紹介した錦絵、

東海道四谷怪談のお岩のように人間が幽霊になったもの、

あるいは、『義経千本桜』の狐忠信や『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)』の

仁木弾正(にっきだんじょう)のように、人間が動物に化けるもの。などなど。

歌舞伎にはさまざまな「変身」が表現されています

 

Exif_JPEG_PICTURE Exif_JPEG_PICTURE錦絵のほかには、(株)三越伊勢丹所蔵の歌舞伎衣裳の展示も見所のひとつ

三越には昭和14年まで衣裳部があり、そこで数多くの役者の衣裳を作っていたそうです。

今回は、昭和初期のものを中心に展示してあります。

 

また、参考展示ということで鬘(かつら)の展示もご覧いただけます。

歌舞伎の鬘は、立役(男性役)で1,000種類、女形(女性役)で400種類もあり、

それぞれの役で鬘のかたちや飾りつけなどが決まっているのです

 

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他にも、昭和時代を代表する写真家、木村伊兵衛(いへえ)の写真や、隈取を絹に転写した押隈など、

普段あまり見ることのできない展示作品の数々に、サポーターの皆さんの眼差しも真剣

 

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今回は、特別に御園座さんから大道具も少しお借りして、展示してあります

大道具には様々な工夫が凝らされており、その仕掛けをじっくり見て、さわっていただけます。

また、そのスケールも客席から見ているだけでは伝わりにくいものばかり。

サポーターのみなさんも大道具の一つ一つの工夫や大きさに驚いていらっしゃいました

 

この後、いつものティータイムで一息入れて、次回以降の予定の確認等を行いました

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次回からは、作家調べ&発表という勉強会を開催します。

10月~12月頃に近隣で開催している展覧会で見ることのできる作家を1名選んで

各自調べて発表する、というものです。

●「時代を代表する巨匠たち展」 @メナード美術館

●「日本画家が描いた西洋風景展」 @稲沢市荻須記念美術館

●「生誕130周年 彫刻家 高村光太郎展」 @碧南市藤井達吉現代美術館

 

以上の3つの展覧会の展示を見て各自担当を決めることになりました。

いずれも優れた日本近代画家や彫刻家ばかり

文献もたくさんあって調べ甲斐がありますね!!

みなさんの発表が今から楽しみです

 

 

 

【開催中の展覧会】

企画展 「歌舞伎 | 変身」

会期:2013年10月8日(火)~12月1日(日)

開館時間:10:00~19:00 (入館は18:30まで)

休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌火曜日が休館)

 

 

 

 

13. 10月 2013 · 文さんの歌舞伎談議「歌舞伎界のホープ中村児太郎と語る女形の魅力」 はコメントを受け付けていません · Categories: 展覧会

2013年10月13日(日)

 

企画展「歌舞伎|変身」ではさまざまなイベントをご用意しておりますが、

本日、その第一弾を開催しました

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歌舞伎役者で現在、御園座で公演中の中村児太郎(なかむらこたろう)さんをお招きして、

歌舞伎研究で著名な南山大学教授、安田文吉(やすだぶんきち)先生との対談をおこないました。

事前申込制で、定員を100名としましたが、応募開始からあっという間に予約はいっぱい

 

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対談は、中村児太郎さんのおうちが代々受け継いできた「女形(おんながた)」の魅力について

児太郎さんの女形はお父様の福助さんに負けず劣らず美しいのです!

現在、金山の日本特殊陶業市民会館で御園座「錦秋名古屋顔見世」でご覧いただけます

 

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安田先生がリードするなか、質問に対して明確に、時にユーモアも交えながら

私たちの知らない歌舞伎界の興味深いをお話をしてくださった児太郎さん

 

「歌舞伎座は小さいときから僕の遊び場でした」

「親よりも周囲の方々に育てられたような子ども時代」

「大道具の人にもいろいろ教わりました」

なんと、My金槌(かなづち)までお持ちだとか

 

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身振り手振りで稽古や舞台のお話も真剣にお話くださいました。

私たちの知ることのない歌舞伎の裏話なども盛りだくさん

そして、さすが歌舞伎役者さんです。

何気ない動きひとつとっても人を惹きつける魅力があるんですね。

その上、お話もとっても楽しい

 

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立ち上がってこんな風に所作を披露してくださる場面も?!

もうみなさん感動のあまりおもわず拍手

サービス精神旺盛でお話が上手なところは、お父様譲りでしょうか

会場内は終始笑いが絶えなかったのがとても印象的でした。

 

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児太郎さんのトークもさることながら、やはり安田先生の天真爛漫な笑顔や巧みな話術は、

間違いなくその場の空気を作り上げてくださったと思います。

先生、ありがとうございました

 

児太郎さんは普段は青山学院大学に通う大学生

学業と役者業との両立で本当に忙しい毎日だそうです

でも、お話を伺っているとその忙しい生活でも充実した様子が見て取れました。

年明けの3月にはいよいよ中村福助襲名です

これからの歌舞伎界をどんどん盛り上げていってほしいですね!

応援しています!!本日はお忙しいなか本当にありがとうございました。

 

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お集まりいただいたみなさま、これを機に歌舞伎に美術に積極的に参加いただければ幸いです

10月、11月とイベント盛りだくさんです。奮ってご参加ください。

 

 

【開催中の展覧会】

企画展 「歌舞伎 | 変身」

会期:2013年10月8日(火)~12月1日(日)

開館時間:10:00~19:00 (入館は18:30まで)

休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌火曜日が休館)

 

 

 

10. 10月 2013 · 第6回清須アートラボ はコメントを受け付けていません · Categories: 教育普及

2013年10月10日(木)

 

10月と言うのに30度を超える暑い一日となりました。

今日は清須アートラボの第6回目。

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「描かれた美女たち ~ルネサンスから印象派前夜まで~」と題して、

約500年間の西欧美術史を、「美女」をキーワードにたどってみました。

 

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まず、みなさんに「西洋美術で美人といったらどんな作品を思い浮かべますか?」

と質問したところ、即座に「モナ・リザ」という反応が。

 

そこで、レオナルド・ダ・ヴィンチの名画「モナ・リザ」の見どころから話を始めました。

ぼかしの技法や遠近法など、レオナルド独自の新しい技法や、

当時どんな人が美人とされたのか、宮廷人のマナーブックからご紹介。

 

その後、西欧の二大美女として、近代以前、数多く描かれてきた「聖母マリア」と

美の神「ヴィーナス」の中から、珠玉の名作を取り上げました。

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↑ こちらはフラ・アンジェリコの描いた《受胎告知》。

聖母マリアが、神の子イエス・キリストを身ごもったことを知らされる場面です。

 

聖母マリアが描かれた作品をいくつか見ていくと、

聖書の登場人物が描かれる際の、ポーズや衣服の決まりごとが分かってきます。

でも、一定の決まりごとがありながらも、画家によって違う描き方になるのが面白いところ。

聖母信仰がどのような社会背景から生まれたかにも触れました。

 

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↑ こちらはボッティチェリが描いた《春》。 中心にヴィーナスが描かれています。

当時、ギリシア神話を題材として描くことは、大変に革新的なことでした。

このヴィーナスの立ち姿は、それまでヨーロッパの人が慣れ親しんだ

聖母マリアの形から採られています。

どんな天才でも、まったく新しいものをゼロから作ることはできません。

まさに、伝統と革新のせめぎ合いが見られる1点ですね。

 

この他、ルネサンス以降の、バロックや新古典主義の時代に描かれた美女たちも取り上げました。

いずれも、先代の巨匠から巨匠へと、脈々と影響を受けている名作ばかり。

後の画家が、前時代の名画の構図やかたちをどのように現代風にアレンジしたのか、

それを探るのが名画鑑賞の醍醐味です。

 

今回は「美女」をキーワードに、みなさん楽しんで見ていただけたようでした。

 

次回は名古屋市美術館の展覧会、

〈ハイレッド・センター:「直接行動」の軌跡展〉 にお邪魔する予定です。

お楽しみに

 

 

 

【開催中の展覧会】

企画展 「歌舞伎 | 変身」

会期:2013年10月8日(火)~12月1日(日)

開館時間:10:00~19:00 (入館は18:30まで)

休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌火曜日が休館)

 

 

 

 

 

08. 10月 2013 · 企画展「歌舞伎|変身」始まりました! はコメントを受け付けていません · Categories: 展覧会

2013年10月8日(火)

 

企画展「歌舞伎|変身」本日開幕です

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江戸時代から続く日本の伝統芸能「歌舞伎」。

いまではすっかり、歴史と伝統に裏打ちされた格式ある芸能のひとつとしてみなされています。

「敷居が高くて歌舞伎はちょっと・・・」という方も多いのでは

そんな高尚な歌舞伎も、実は昔は大衆芸能として庶民に親しまれていました

 

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本展は、歌舞伎にみられる特徴のひとつ「変身」というテーマに着目し、

錦絵、衣裳、写真、屏風、かつら、隈取等の展示を通して、

歌舞伎の魅力や面白さの一端に触れていただける内容となっています

 

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御園座さんからお借りした大道具(1階、2階に展示)やショップも充実しています

芸術の秋、日本の伝統芸能の魅力を是非ご堪能ください。

 

会期中、さまざまなイベントも開催します。

各種割引もあります詳しくは展覧会HPをご覧ください。

 

歌舞伎初心者大歓迎!

皆様のご来館心よりお待ちしております。

 

 

 

【開催中の展覧会】

企画展 「歌舞伎 | 変身」

会期:2013年10月8日(火)~12月1日(日)

開館時間:10:00~19:00 (入館は18:30まで)

休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌火曜日が休館)

 

 

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