05. 3月 2014 · 貸ギャラリー展示② はコメントを受け付けていません · Categories: 展覧会

2014年3月5日(水)

 

貸ギャラリー展示 第2週目は、「第8回春日絵画クラブ作品展」による展示です

今週の火曜日より、展示室2にて始まりました

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展示室2の入口に入って、右側の壁には油彩画の展示があり、

左側の壁には、水彩画が展示されています

作品点数も多く、皆さんの展覧会や作品に対する熱い意気込みが感じられます。

 

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↑こちらは油彩画の展示風景です。

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↑こちらは水彩画の展示風景です。

 

春日絵画クラブさんは、風景や静物のスケッチや写真を基に

「よく見ること」を心掛けながら描いてらっしゃるそうです。

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色彩や構図にも工夫されていて、楽しんで絵を描いている

クラブの皆さんの様子がどの作品からも伝わってきます。

展示は9日までです。

※最終日は16時までですのでお気をつけ下さい。

 

寒暖の差が激しい今日この頃ですので、

上着などで体温調節なさって、お越しください。

 

 

【開催中の展覧会】

清須市文化協会 第8回春日絵画クラブ作品展

会   期:2014年3月4日(火)~9日(日)

開館時間:10:00~17:00 (最終日は16:00まで)

26. 2月 2014 · 貸ギャラリー展示① はコメントを受け付けていません · Categories: 展覧会

2014年2月26日(水)

 

今週からいよいよ貸ギャラリー展示が始まりました

当館では、毎年2月下旬ごろから3月末ごろにかけて、

清須市文化協会の皆さんや一般の方々による作品展を開催しています。

 

さて、今回の第1週目は、「新川写真クラブ風景写真展」(展示室1)と、

遊びと創造の場 こどもデザイン室展2014」(展示室2)による展示です

 

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まず、展示室1にて、開催中の新川写真クラブ風景写真展は

旧新川町在住または勤務の写真愛好家さん達による風景写真の展覧会です。

 

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一点一点が力作ばかりで、クラブの皆さんが切磋琢磨しながら、写真技術を高め合っている姿勢が感じられます。

写真を前にすると、鮮やかな風景が目の前に広がってきます。

 

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訪れた方々も写真をご覧になり、

どこか懐かしくも美しい風景にうっとりされていました。

展示は3/2までです。

※最終日は17時までですのでお気をつけください。

 

 

では、つぎに展示室2を覗いてみましょう

展示室2では、遊びと創造の場 こどもデザイン室展2014を開催しています。

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2~13歳の子ども達による絵画、版画、レリーフ、オブジェ、映像作品など、

約120点の作品を展示しています。

大人や先生等の教える側が子ども達に干渉せず、

子ども達にいきいきと自由に創造させることを大切にされています。

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子ども達が元気いっぱいに創造したカラフルな作品に囲まれていると、

大人の方もいつのまにか童心に返ってしまいます。

独創性のある作品の数々に圧倒されつつも、心が弾んできます

 

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展示室から、絶えずご来館の皆さまやお子さまの楽しいそうな笑い声が響いています。

 

 

気候も少しずつ暖かくなってきましたので、

この機会にどうぞ美術館へお越しください。

 

 

【開催中の展覧会】

清須市文化協会 新川写真クラブ 風景写真展

会   期:2014年2月25日(火)~3月2日(日)

開館時間:10:00~18:00 (最終日は17:00まで)

 

遊びと創造の場 こどもデザイン室展2014 

会   期:2014年2月26日(水)~3月2日(日)

開館時間:10:00~19:00 (最終日は17:00まで)

 

 

 

 

 

 

22. 2月 2014 · 清須市・ヘレス市子ども絵画交換事業 はコメントを受け付けていません · Categories: 展覧会

2014年2月22日(土)

 

当館が建つ清須市は、スペインの南に位置するヘレス市と、友好姉妹都市を結んでいます。

両市は様々なかたちで交流を深めていますが、「子ども絵画交換事業」もその一つ。

互いに、子ども達が描いた絵を送りあって、文化の違いや風習の違いを学ぶ機会にしてきました。

今年で5年目になります。

 

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今日は、この絵画交換事業に応募した清須市内の小学5・6年生の中から、

優秀者80名を表彰する式が美術館で行なわれました。

 

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今回の清須市のテーマは「春」。

節分、ひな祭り、お花見などの季節の行事や、卒業式、入学式といった学校行事など、

身近な春のできごとを画用紙に表現してくれました。

 

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遠いスペインの国の人たちに、日本の風習を紹介するにはどんな場面がいいかなと

考えながら一生懸命描いたことが伝わってくる絵もありましたし、

普段のあたたかい家庭生活が垣間見えて、ほほえましく思う絵もありました。

 

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表彰式のあとは作品鑑賞。

壁のオレンジと黄色は、スペインの国旗の色にちなんでいます。

自分の絵を見つけて歓声を上げたり、記念写真を撮るご家族の姿があちこちに。

 

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受賞作品の中からいくつかピックアップして、

清洲中学校美術担当教諭の林絵理先生と、当館担当学芸員が講評をしました。

描いた本人に突撃インタビューして答えてもらう場面も。

 

桜を描いた作品が多かったので、心なしか展示室はピンクに染まっていました。

 

午後は清須市国際交流員のエリザベスさんが、展覧会の案内をしました。

ゲーム感覚で、小さい子どもたちの鑑賞を促します。

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小学校に上がる前の子どもたちが、楽しそうに絵を見ていました。

エリ先生からスペインのお話も聞かせてもらってましたね。

 

この展示は明日まで開催しています。

その後、優秀作品がスペインのヘレス市に送られます。

スペインの人たちは、私たちの「春」をどんなふうに感じるでしょうね。

 

 

 

【開催中の展覧会】

第5回友好姉妹提携都市 清須市・ヘレス市子ども絵画交換事業 子ども絵画展

会   期:2014年2月19日(水)~23日(日)

開館時間:10:00~19:00 (最終日は15:00まで)

主   催:清須市教育委員会

 

 

 

 

08. 2月 2014 · 打田宗平展 アーティストトーク はコメントを受け付けていません · Categories: 展覧会

2014年2月8日(土)

 

全国的に大雪だった今日、清須でもめずらしく3センチほどの積雪。

朝から、あたり一面真っ白で、桜の木々も、寒さに身を縮めているようでした。

 

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そんな中、開催中の展覧会「打田宗平展」のアーティストトークを開催しました。

悪天候の中でも、聞きに来てくださった皆様に感謝です。

 

Exif_JPEG_PICTURE←作品について語る打田さん

 

本展では、2006~2014年に描いた油彩画10点を展示しています。

その1点1点について打田さんが説明し、会場の来館者からコメントをもらう形式でトークは進みました。

 

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↑ これは《先駆者のゆくえ》という作品。

背丈を越える大きな画面に、打田さんのご自宅の台所を描いたものです。

でも、ダイニングテーブルの上にはなぜか孔雀が。。

このちょっと現実離れした幻想的な設定は、打田さんの作品に時々見られる特徴です。

打田さんは、ドイツの画家ミヒャエル・ゾーヴァが好きで、

その空想の入り混じった、ちょっぴり不思議な作品に触発されて描いたのだそうです。

 

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↑ こちらはずばり《富士山》。本展開幕直前に描きあげた、最新作です。

金の空にそそり立つ緑の山が鮮やかな作品。

これまでとはまた一風変わった画題、そして描き方になっています。

この作品が、今後のターニングポイントになるのでしょうか。

 

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↑ こちらは、「清須市第7回はるひ絵画トリエンナーレ」で優秀賞を受賞した《もう一つの神話》。

画面中央に、ひまわりが一本立っています。

自分の中のひまわりのイメージを逃すまいと、2日ほどで一気呵成に描きあげたんだそうです。

様々な角度から打ち込まれた筆が、画面全体を荒れ狂うように走っているのが分かります。

このエネルギーのほとばしりを、ぜひ体感していただきたい作品です。

 

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↑ こちらは4点からなる《通学路の丘》という大型作品。横9メートルに及びます。

通っていた大学から見た風景にインスピレーションを得て描いたそうです。

画面の隅々を満たす気迫が伝わってきます。

竜がひそんでいるらしいので、どうぞ探してみてください。

 

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作品を間において、言葉のやり取りをし、考えや思いを伝える。

その大切さを再確認できたアーティストトークでした。

作品を描いた作家も、それを見る人もお互いそれぞれの立場で発見があったはず。

 

アーティストシリーズに出品してくださった作家さんすべてに当てはまるのですが、

展示の際、どの作品をどういう順番で並べるのか試行錯誤したこと、

来館者に自分の作品をどのように説明するかを考えたこと、

そして展示された作品とじっと向き合って考えたこと、

それらを糧として、力強く次に進んでくれることを願っています。

 

 

 

 

【開催中の展覧会】

清須市はるひ絵画トリエンナーレアーティストシリーズ Vol.73 打田宗平 展

会期:2014年1月30日(木)~2月15日(日)

開館時間:10:00~19:00

休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)

観覧料:一般200円 中学生以下無料

 

 

 

 

15. 1月 2014 · 栗原光展 新聞掲載 はコメントを受け付けていません · Categories: 展覧会

2014年1月15日(水)

 

今朝の中日新聞朝刊の文化欄に、「栗原光展」が取り上げられました。

 

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展覧会の見どころがぎゅっと凝縮して書かれていますので、引用してご紹介します。

 

一昨年に開催された公募展「清須市第7回はるひ絵画トリエンナーレ」で優秀賞を受けた栗原の個展。この4年間で手がけた油彩27点を紹介している。対象、モチーフは、一貫して「水」。変幻自在な表情に引かれるのだという。

ただ、描き方の変化は著しい。激しく流れ落ちる滝、泡立つ滝つぼを描いた2010年の「臨界点」が重厚で具象画の趣を漂わせるのに対し、最新作「involution」(写真左端)は軽やかで自由だ。勢いのあるストローク、明るい色みが目を引く。

栗原は1987年、長崎県生まれで名古屋造形大卒。広い展示空間を使った大規模な個展は、今回が初めて。同時進行で描くという小品、大作が入り混じる展示からは、自分の絵、新しい可能性を追う若手らしい貪欲さがのぞく。

展示室はさながら、深い水槽のよう。フーッと呼吸をしたくなる空気が満ちている。本展が、新たな変化を呼び起こす契機となるか。愛知県春日井市在住。(宮)

 

 

 

【開催中の展覧会】

清須市はるひ絵画トリエンナーレアーティストシリーズ Vol.72 栗原 光 展

会期:2014年1月7日(火)~1月25日(土)

開館時間:10:00~19:00

休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)

観覧料:一般200円 中学生以下無料

 

 

 

08. 1月 2014 · アーティストシリーズVol.72 栗原光展 はコメントを受け付けていません · Categories: 展覧会

2014年1月7日(火)

 

明けましておめでとうございます

今年もどうぞよろしくお願いいたします

 

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さて、新年初めての展覧会が、今日開幕しました

昨年末に引き続き、公募展で高く評価された作家を個展形式で紹介する展覧会、

「清須市はるひ絵画トリエンナーレアーティストシリーズVol.72 栗原 光 展」です。

 

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栗原光さんは1987年生まれの若手作家。

名古屋造形大学洋画コースを卒業後、愛知を拠点に活躍しています

今回は、ここ数年取り組んでいる、水をモチーフにした作品27点を展示しています。

 

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千変万化する水の表情にインスピレーションを得て描かれた作品の数々。

光を受けて輝いたり、しぶきを上げて流れ下ったり、渦を巻いたり。

そうした水をモチーフに、透明感のある色彩と、軽やかなタッチで表現しています。

 

本日は早速、地元のケーブルテレビから取材がありました。

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栗原光展は以下の時間に放送予定ですので、ご覧になれる方は是非チェックしてくださいね

クローバーTV

・1/9(木) デイリートピックス 【121ch】 7:00, 9:00, 12:00, 21:00

・1/11(土)~1/17(金)ウィークリートピックス 【121ch】 13:00, 22:00

 

それから、1月12日 (日)14:00~ 栗原光さん自身が作品について説明する

アーティストトークを開催します。

制作時のエピソードなど、興味深いお話が聞けるはずですので、ぜひこちらもぜひご参加ください。

お待ちしております

 

 

 

【開催中の展覧会】

清須市はるひ絵画トリエンナーレアーティストシリーズ Vol.72 栗原 光 展

会期:2014年1月7日(火)~1月25日(土)

開館時間:10:00~19:00

休館日:月曜日

観覧料:一般200円 中学生以下無料

 

 

 

23. 12月 2013 · 源馬菜穂展 アーティストトーク はコメントを受け付けていません · Categories: はるひ絵画トリエンナーレ, 展覧会

2013年12月23日(月・祝)

 

昨日、開催中の展覧会「清須市はるひ絵画トリエンナーレアーティストシリーズVol.71 源馬菜穂展」のイベント、

アーティストトークがありました!

源馬さん自らが展示作品について、そして数年間を振り返るとても貴重なイベントとなりました

Exif_JPEG_PICTURE ←源馬菜穂さんと2007年制作の《somewhere》

今回の個展は2007年の作品から最新作までを展示するもの。

特に2011年までの作品はその後の制作に大きな影響を与えた選りすぐりの数点のみ

トークの前半はそれらについてゆっくり、丁寧にコメントしていただきました

 

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このあたりの作品が2009年~2011年制作

2007年で試みた風景と人物を同一画面に描く方法から、徐々に今の源馬さんらしさが構築されていく様子がよくわかります。

 

左の写真右側の白が基調の作品《flat》は、トーキョーワンダーウォール2009でトーキョーワンダーウォール賞を受賞した作品

この頃から描きたい内容と描き方が自分の中で確立してきたそうです。

その隣の緑が基調の作品《step》からは、周囲の自然を描くことを意識し始め、

当館の公募展で大賞を受賞した《contact》では、制作中に聴いていた音楽からも影響を受け、

自然と音楽と自分の気持ちをうまく融合させるような作品を描けるようになったそうです

 

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こんな風に、ご自身の制作活動と作品とを照らし合わせながら、

優しい口調でみなさんにわかりやすくお話くださっていました

 

展示室には2012年の作品がありません。何故でしょうか

実は、だいぶ自分の描き方が見えてきた2010年以降、

源馬さんはその先どんな風に描いていけばいいか随分悩まれたそうです。

今振り返れば、2007年から2010年までは少しずつ少しずつ階段を登り、2010年の《contact》でようやく扉を開けた感じ。

でもその先がまったくみえず、2011年からは、まるで匍匐(ほふく)前進をしている気分、と当時の様子を振り返っていました。

つまり、「もがいていた」というわけですね

2012年は制作から少し離れて、自分を客観的に見たり、絵画以外のものに触れる機会をつくっていたそうです

 

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そして2013年。

こちらの予想をはるかに上回る数の作品を仕上げてきてくださいました

2010年~2011年の描き方は余分な絵具の塗り重ねなどを避けて、必要最小限の絵具しか使っていませんでした。

そのため、一筆一筆にかかるプレッシャーがとても大きくなっていったそうです

そうなると、「何を描きたいか」よりも「どうやって描くか」の方が強くなってきてしまい、描けなくなってしまいました

そこで、2013年は「何を描きたいか」をより強く持つようにし、失敗を恐れず描くようになったそうです

 

まずは、小さな作品から取り組みました。

また、それまでは油絵具のみの制作でしたが、画材を変えて取り組むことにも挑戦したそうです

水彩画や紙に油彩、2013年の途中からテンペラ絵具も使うようになったそうです。

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このあたりの作品からテンペラ絵具という古典技法を使うようになりました。

それが、源馬さんの絵画ととても相性が良かったようで、その後の作品のほとんどに、

テンペラ絵具を使用しています

また、今までの源馬さんの作品にはあまり見られなかった土色系の色も登場してきました。

 

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2013年には80号1点、100号2点、130号1点という大型の作品にも意欲的に取り組み、

さらに今後の展開が楽しみになってきました

 

予定時間を20分ほどオーバーしてしまいましたが、とても充実したアーティストトークになりました。

ご参加いただいた30名ほどのお客様も大満足のご様子

 

当館開館以来続いている「アーティストシリーズ」では、数年前からこのように作家さん自身の言葉で、

作品や制作について説明していただく場を設けています。

それは、鑑賞者にとっても美術館にとっても充実した時間ですが、

何よりも、ご本人が自分を振り返る貴重な機会にもなっていると信じています

 

年明けは「栗原光展」「打田宗平展」が続きます。

展覧会だけでなく、アーティストトークもお楽しみください

 

 

 

【開催中の展覧会】

清須市はるひ絵画トリエンナーレアーティストシリーズ Vol.71 源馬菜穂展

会期:2013年12月8日(日)~12月27日(金)

開館時間:10:00~19:00

休館日:月曜日

観覧料:一般200円 中学生以下無料

 

 

 

19. 12月 2013 · 清須市はるひ絵画トリエンナーレアーティストシリーズVol.71 源馬菜穂 展 はコメントを受け付けていません · Categories: 展覧会

2013年12月19日(木)

 

今月8日(日)から始まりました「清須市はるひ絵画トリエンナーレアーティストシリーズVol.71 源馬菜穂展」、

会期も半ばが過ぎました

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当館では、3年に一度「清須市はるひ絵画トリエンナーレ」という絵画の公募展を開催しています。

「アーティストシリーズ」は、その入賞者の中からさらに選抜された数名の方が個展を開催するものです

今年度は、直近の「清須市第7回はるひ絵画トリエンナーレ」で大賞を受賞した源馬菜穂さんから始まり、

年明けには優秀賞受賞の栗原光さんと打田宗平さんの個展が続きます

 

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入口はこんな感じです

源馬さんは、愛知県長久手市在住で、現在は母校の愛知県立芸術大学で非常勤講師をされながら、

制作活動を続けています

 

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こちらが、大賞受賞作品 《contact》です。

源馬さんの作品の特徴でもある、さわやかな色彩と勢いのある筆さばきが、

とても顕著に現れている作品です

今回の展覧会では、2010年に制作されたこの作品の前後を見ることができる構成になっています。

つまり、こうした描き方になるきっかけとなった作品から、大賞受賞作品を経て、少しずつ変化しながら、

最新作までの変遷を見ていただけるというわけです

 

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右側の壁面にかけられた作品が、今のスタイル、

つまり風景と人物を一緒に描くきっかけとなった2007年の作品《somewhere》です。

 

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展示室の半分くらいのスペースは今年描いた作品です。

展示点数28点のうち、2013年の作品はなんと20点!新作がたくさんあります

興味深いのが、それまで描いていた大地と地平線、中央に人物の構図という、

源馬さんのスタイルが少しずつまた変化してきているところです

今までよりも、もっと抽象と具象を行き来している、そんな印象を受けました。

また、「山」という新しいモチーフも登場しています

 

2007年の作品からスタートして、約6年間の作品をこのように並べたのは今回が初めてだそうです。

源馬さん自身も改めて自分の作品の変遷を見るいい機会になったとおっしゃていました

展覧会は今月27日(金)までです!

源馬さんの作品は見ているとなんだか心地よい気持ちになれる、そんな優しくてすがすがしい作品です。

是非、実物をお楽しみください

 

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こちらは展示作業の様子です。

黒い服の女性が源馬さんです。作品に登場する人物にもどことなく似ている

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展示プランを考えるのに、こんなマケットも作成してこられました

ミニチュアサイズの作品や鑑賞者がなんだかかわいらしいですね。

 

 

 

【開催中の展覧会】

清須市はるひ絵画トリエンナーレアーティストシリーズ Vol.71 源馬菜穂展

会期:2013年12月8日(日)~12月27日(金)

開館時間:10:00~19:00

休館日:月曜日

観覧料:一般200円 中学生以下無料

 

 

 

 

 

 

 

 

04. 11月 2013 · 歌舞伎衣裳の秘密 はコメントを受け付けていません · Categories: 展覧会, 教育普及

2013年11月4(日)

 

昨日から今日にかけて、当館はイベントづくし。

今日は昨日の午後のイベントの様子をお知らせいたします

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午後の講師も美濃歌舞伎博物館相生座館長の小栗さんと相生座サポーターのお二人。

レクチャー前に帯の準備中です

歌舞伎の衣裳では、とにかくスピードが肝心なため作り帯を用意するそうです。

 

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本日も大勢のお客様にお集まりいただきました!

着物姿の方もちらほら

お着物の方が館内を歩いていらっしゃると、華があっていい雰囲気でした

 

相生座は歌舞伎衣裳を4,000着も所蔵しているそうです。

古いものもたくさんあるけれど、小栗さんやサポーターのみなさんで

ひとつひとつ丁寧に直しながら使っているそうです

江戸時代のものや、一部江戸時代の布で繕った衣裳もあるそうです。

 

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いろいろお話いただいた後、いよいよ歌舞伎衣裳の着付け実演です。

モデルは当館学芸員です

彼女が着付けてもらっているのは、いわゆる一般的な娘役の衣裳。

歌舞伎衣裳の着付けは時間が勝負!

そのため、通常の着物の着方よりも簡略化されていたり、大胆な着方になっていたりします

 

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最後に帯を締めます。

左写真の帯を締めたあと、右写真の先ほどレクチャー前に小栗さんたちが準備をしていた

作り帯を差し込みます。とっても簡単

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こんな感じです。

あっという間に出来上がり!!

モデルの学芸員いわく、通常の着物よりは着心地はいいそうです。

歌舞伎衣裳は、動きやすく負担が少ない着方によって、役者が演技しやすくなっています

 

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続いて男性の衣裳。

モデルは清須市在住のアーティスト、打田宗平さん。今日は特別にモデルをお願いしました!!

 

なんだか派手な衣裳

これは四天(よてん)と呼ばれる衣裳で、広い袖と短い裾が特徴です。

主役級の人物が着るものと捕手や軍兵が着るものと2系統ありますが、今回は主役級のもの!

「四天」は衣裳を指す以外に、捕手や軍兵が着ることからそれらの役柄を示す言葉にもなっています。

 

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あれっ?!せっかく豪華な衣裳を隠すように袴姿に変身??

 

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すると、小栗さんがモデルの背後に廻って留め糸をほどき始めました

この衣裳は「早変り」用の衣裳。

白い着物から一瞬にして先ほどの豪華な衣裳に変わるのです。

 

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両肩にある丸い玉状のものを掴み、それを思いっきり引っ張ると・・・

あっという間に下に着ている衣裳が出てきました

 

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早変りの後、こんな風に広げて見せたりします

真っ白でおとなしい雰囲気から、金色で豪華絢爛な衣裳への変身ぶりは、

見かけは草食系だけど、実は肉食系だった男性の衣裳、そんな風に捉えることもできますね!

 

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小栗さんから所作の指導が入ります。

二人揃って「はい、ポーズ!」 なんちゃって役者気取り?!似合ってますよ!!

 

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せっかくなので、お客様の中から1名ずつモデル体験をしてもらいました。

 

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四天は女性が着てもかっこいいですね

 

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その後も楽しい衣裳の話や舞台の裏話。

また、私たちが一般的に想像する歌舞伎は「大歌舞伎」といいますが、

それとは別の地歌舞伎や地芝居と呼ばれる地方に根付いた民衆の歌舞伎について

大変興味深いお話も聞かせていただきました

 

愛知県や岐阜県はこの地歌舞伎や地芝居がとても盛んな地域なんです。

是非、みなさん積極的に見に行かれることをオススメします

実は展覧会担当者も、今年の夏初めて相生座で地歌舞伎体験をしました。

いままで想像してきた江戸時代の歌舞伎の雰囲気がそこにあるように感じました

 

小栗さん、サポーターのお二人、今日は一日本当にありがとうございました。

そして、これからも歌舞伎をどんどん盛り上げていってください

 

 

 

【開催中の展覧会】

企画展 「歌舞伎 | 変身」

会期:2013年10月8日(火)~12月1日(日)

開館時間:10:00~19:00 (入館は18:30まで)

休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌火曜日が休館)

 

 

 

03. 11月 2013 · 隈取で変身! はコメントを受け付けていません · Categories: 展覧会, 教育普及

2013年11月3日(日・祝)

 

今日は午前ワークショップ、午後レクチャーとイベント続きの一日でした。

まずは、午前のワークショップ「隈取で変身!」について。

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今回、講師をお願いしたのは美濃歌舞伎博物館相生座館長の小栗幸江さんです。

小栗さんは「地歌舞伎(じかぶき)」と呼ばれる東濃地域に伝わる歌舞伎を後世へ残し、

広めようと精力的に活動されています

小栗さん自身が役者も演奏もこなし、化粧から着付け、衣裳制作などなんでも出来るマルチぶり

 

今日の隈取(くまどり)はオーソドックスな「一本隈(いっぽんぐま)」という種類の隈に挑戦です。

さてさてどんな仕上がりになるか、参加者のみなさんはやや緊張気味の様子で

小栗さんの説明に耳を傾けていました

 

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隈取は歌舞伎の代表的な化粧法を指します

白粉(おしろい)をしっかり顔に塗って、その後、紅などで隈を取っていきます。

※隈は「描く」ではなく「取る」と言うそうです。

 

相生座サポーターのお二人が今日は応援にかけつけてくださいました

ワークショップの前に小栗さんと3人で白粉の下準備です。

 

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隈取はお化粧ですので、女性が普段お化粧をするときと基本的には同じような行程で進んでいきます。

まずは、下地クリームの役目を果たす下地油を顔につけます

手の温度で油を柔らかくして、ムラにならないよう満遍なく顔全体に馴染ませるのがコツ

この下地油を適当に塗ってしまうと、白粉がうまくのらないそうです。

 

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下地を塗り終わったら、次は眉毛を消す作業

肌色の固形ファンデーションのようなもので眉毛を上から大胆に消していきます。

隈取は顔を大きく見せることもポイントなので、眉毛を本来の位置よりも高い位置に描くことで、

顔を大きく見せる工夫がされているそうです

 

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眉毛を消したら、続いて白粉を顔に塗ります。

まずは顔の周りから、どんどん内側を塗りつぶしていきます。

ゆっくり塗っていると乾いてしまうので、ささっと、スピード感をもって塗らなければなりません

 

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白粉が塗れたら、今度はパフで水分を取り除きつつ、白粉が顔に馴染むようたたいていきます。

なんだか、それっぽくなってきましたね~

 

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みなさんもお手本に倣って挑戦中

「これでいいのかな?」「なんか変じゃない??」「難しい~!」など、さまざまな声が飛び交っていました。

 

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白粉を塗り終わったら、いよいよ赤い筋を入れていきます

赤色の筋は「正義」「勇気」を表わし、また筋肉の盛り上がり、血管の高潮を表してもいます。

正義の味方、ヒーロー役に用いられます。

一方、黒や藍色系統の隈は悪役、特にスケールの大きな適役に使用されます。

このように隈取は色や種類によって人物の特性を表しているのです

 

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今日はみなさん正義の味方の顔になれるわけですね!

おそるおそる筆を入れていきます・・・

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小栗さんのお手本を参考にしつつ、自分たちの顔とにらめっこ。

女性陣は普段のお化粧とは全く異なるメイクなので、それはそれは違和感があるようでした。

 

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最後は黒色で目に筋を入れ、眉毛をきりっと描いて完成!

 

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隈取を布に転写したものを「押隈(おしぐま)」といいます。

歌舞伎役者さんの押隈はたいてい絹を使いますが、

今日のワークショップでは目の詰まった木綿を使用しました。

 

顔に布をあて、上から力いっぱい顔をこすっていきます。

すると・・・立派な押隈が完成です

 

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みなさん、とてもかっこいい押隈ができましたね。

余白に自分の名前、今日の日付や展覧会名・美術館名などを書き込み、

額に入れて飾るのもいいですね!

 

1時間30分程度で完成した今回のワークショップですが、

役者さんたちは実際は数分で手早く仕上げてしまうそうです

 

今日は見学者の方も少しいらっしゃいましたね

隈取を生で見る機会はなかなかあまりありませんので、貴重な体験でした。

次回歌舞伎を見るときは、隈取にも注目して見てみたいですね

 

 

【開催中の展覧会】

企画展 「歌舞伎 | 変身」

会期:2013年10月8日(火)~12月1日(日)

開館時間:10:00~19:00 (入館は18:30まで)

休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌火曜日が休館)

 

 

 

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