2012年9月19日(水)
前回に引き続き、「学芸員のこだわり」についてのお話。
今回は「キャプション」に注目してみます。
英語の「caption(キャプション)」には、「タイトル、見出し」「説明」「字幕」といった意味があります。
美術館で「キャプション」と使う場合、作品のタイトルや作品解説等を指します
渡辺おさむ展でも「キャプション」はいたるところで目にしますね。
作品の横に長方形のパネルがあります
これが「キャプション」です。
今回の「学芸員のこだわり」は、このキャプションの色にあります
よく見てください。
壁の色によってキャプションの色も使い分けています
こちらは真っ黒の壁面です。
作品の横にグレーのキャプションがついています。
壁が真っ黒だと、よくある白色のキャプションでは、作品以上に目立ってしまう危険があります
キャプションはあくまでも作品理解の補助的なものなのです。
もう少し近づいてみてみましょう
こんな感じです。
渡辺おさむ展は4つのセクションに分かれていて、
各セクションに合うよう壁の色も変えています。
キャプションひとつとってみても、その位置や大きさ、色、字体あらゆることを考慮して、
展示空間は作られています。
細かいことの積み重ねが、全体の魅力へつながるのです
美術鑑賞の際に、こんなちょっとしたこだわりにも気がつくと
展覧会をより一層楽しめるかもしれませんね!!
清須市誕生7周年 渡辺おさむ お菓子の美術館
2012年7月7日(土)→9月30日(日)
開館時間:10:00~19:00(入館は18:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌火曜日が休館)
観覧料:一般700円(600円)、高大生600円(500円)