2014年6月4日(水)
今年度3回目の清須アートラボ。
今日は「ミュージアム鑑賞ツアー」と言って、他の美術館の展覧会にお邪魔してきました。
愛知県陶磁美術館で開催中の特別企画展
「桃山・江戸の華やぎ 古唐津・古武雄」(6月15日まで)です。
清須から陶磁美術館までは、電車を乗り継いで1時間とすこし。
初めてのミュージアム鑑賞ツアーにしてはちょっと冒険かな?と思う遠出となりました。
展示解説をしてくださったのは、この展覧会を担当された学芸員の佐久間さん。
まずは「古唐津(こがらつ)」と「古武雄(こだけお)」という焼き物の定義からお話が始まりました。
両方とも佐賀県で作られた陶器です。
「古唐津」は豊臣秀吉が天下人として活躍した1580年代から、
江戸時代初期の1620年代にかけてつくられた焼き物。
「古武雄」はその後の江戸時代を通じて生産されます。
(現在ではつくられていません)
「古唐津」と「古武雄」の違いは何でしょう?
両方ともたくさんのバリエーションがあるので単純には言えないのですが、
「古唐津」は素朴で、こげ茶色の素地のほか、色味は灰の釉薬(ゆうやく)の白と、
鉄絵の具の黒褐色がほとんどです。枯淡の趣といったらいいでしょうか。
一方の「古武雄(こだけお)」はサイズが大振りで、絵には野太さがあります。
そして緑色が加わり、より華やか。
一つひとつの作品を一緒に観てまわり、特徴を丁寧にお話くださいました。
唐津焼のコレクターたちは陶片もこよなく愛し、欠けた部分の絵柄を想像で補ったり、
割れ目の土の表情を観察したり、いろんな楽しみがあることも知りました。
古い器にあまりなじみのなかった参加者も、「へぇ~」「ほぉ~」とうなって、
そんな楽しみの世界があるのだと感心しきり。
焼き物の魅力や鑑賞のポイントに気づけた有意義な時間でした。
アートサポーターのメンバーにはこれをきっかけに、
どんどん美術館めぐりの面白さにハマってくれたらと思います。
今年度はあと3回ミュージアム鑑賞ツアーを予定しています。
ぜひお楽しみに。
【開催中の展覧会】
清須ゆかりの作家 鳥羽美花展 時空を超えて-辿りついた場所より
会 期:2014年4月12日(土)~6月8日(日)
開館時間:10:00~19:00(最終日18:30まで)
休 館 日:月曜日(月曜日が休日の場合は次の平日が休館)