2018年1月6日(土)
あけましておめでとうございます。
今年も多くの方にアートの魅力を発信できるよう頑張っていきます!
あ
さて、今年もやってまいりました。
そう!!
企画展「アーティストシリーズ」の時期です。
毎年冬に開催される展覧会になります。はるひ絵画トリエンナーレ(2007年までビエンナーレ)で
入賞・入選した作家を取り上げるシリーズの第84弾となります。
つまり84人目!!
あ
当館では昨年12月20日(水)より「アーティストシリーズ Vol. 84 生川和美展」を開催しています。
生川和美さんは、2015年に開催された「清須第8回はるひ絵画トリエンナーレ」で入選した作家です。
ああa入選作品《Rose tree》
あ
鮮やかな色をしたバラの花、葉っぱの緑の上にふわふわと漂っているようなイメージを浮かばせます。
生川さんの作品は、写実的な表現なので「写真みたい!」と思われる方もいるかもしれませんが、
カメラのように、一点のみにピントを絞ってはいません。
画面全てに、または複数の箇所にピントを当てています。
というのも、生川さんは全ての花や葉は等価値だと考えているためです。
描かれている花のひとつひとつに思い出があるので、全ての花が主役となります。
作品制作には写真を用いていますが、膨大な写真を元に、自身の中でそれらを再構成して作品に落とし込んでいるため、
写真とは異なる、ちょっと違和感のある空間になっています。
あ
「 デッサンをとるように写真を撮ります 」
あ
生川さんとお話をしているときに伺った興味深い言葉です。
あ
今回の展示では、生川さんの表現の変遷をたどってもらおうと、ほぼ制作年順に並べてみました。
花のクロースアップを描いていた時期から、次第に距離をとって花を捉えるように。
視野がひらけてきた現れといえます。
あ
あ
そして、本日14時よりアーティストトークを開催しました。
作家本人の口から作品についてお話を伺える絶好の機会です。
たくさんの方にご参加いただきました。ありがとうございました。
あ
アーティストトークでは、作品を描いていた頃のエピソードや、
モチーフを選ぶまでの過程(生川さんの場合、まず、頭のなかに色や雰囲気のイメージが浮かび、
そのイメージに合うモチーフを探しに行く)などを伺いました。
あ
やはりアーティストトークの醍醐味といえば、作家の作品に対する思い入れを感じられるところです。
鑑賞者は作品を一瞬で見ようと思えば見ることができますが、作家はその作品に何か月または何年、何十年と時間をかけて向き合っています。
学芸員でさえ計り知れない思いが絵具層のなかに、または一本一本の線に込められているのです。
アーティストトークがはじまる前は緊張していた生川さんですが、終盤には緊張も解けたようで、とても楽しそうに話されていました。
アットホームで温かさに満ちた時間が流れていました。
あ
生川和美展は1月17日(水)までです。
みなさまのお越しを心よりお待ちしております。
あ
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【開催中の展覧会】
「清須市はるひ絵画トリエンナーレ アーティストシリーズ Vol.84 生川和美展」
会期:2017年12月20日(水)~2018年1月17日(水)
開館時間:10:00~19:00(入館は18:30まで)
休館日:月曜日(ただし祝日の場合は開館、翌火曜日が休館)
観覧料:一般200円 中学生以下無料