2016年11月12日(土)
清須市内の小学3~4年生を対象に年4回行っている子ども向け講座「清須キッズアートラボ」。
今回は、ちょうど当館でアニメーションの展覧会を開催中であることから、
「動く絵」をテーマとしたワークショップを行いました。
まずは「榊原澄人 永遠の変身譚(メタモルフォーシス)」を鑑賞。
長い絵巻状の壮大なアニメーションに、子どもたちはじっと見入っていました。
その後作業スペースに移動して、榊原澄人さんは1秒間に12枚の絵を描いてアニメーションを作っていることを紹介。
つまり、先ほど見たアニメーションは、何千枚、何万枚の絵を描いてようやく完成するのです。
「さぁ、みんなも12コマの絵を描いて、絵を動かしてみましょう」
今回はまず、「ゾートロープ」という装置を作ります。
それから、紙に12コマの連続する絵を描き、紙を輪にしてゾートロープの内側に装着。
ゾートロープをくるくる回すと絵が動いて見える、という仕組みです。
ゾートロープは、方眼の付いた黒い厚紙で12角形をつくり、その外周に壁を立て、覗き穴の切れ込みを12か所あけて作ります。
紙が厚いので、ホチキス留めをするちいさな手に力が入ります。
なお、ゾートロープの設計図は少々込み入っているので、あらかじめ当館のアートサポーターさんの協力を得て準備しておきました。
厚紙に12角形を作図したり、方眼のます目を正確に数えたりの作業は、大人のサポーターさんでも「頭の体操」だったようです。
サポーターさん、ありがとうございました。
さて話を元に戻して、こちらはゾートロープの回転軸となる割りばしを通す穴をあけているところ。
穴だけはハサミではあけられないので、カッターを上手に使って切り落とします。
ゾートロープが出来上がったら、子どもたちお待ちかねのお絵かきの時間
あっという間に12コマを埋めていきます。
半分に切られたリンゴが大きくなってまん丸になるもの。
怒った顔がにこにこした笑顔になるもの。
てるてる坊主が風に吹かれて右に左に揺れるもの。
水中を泳いでいたナマズが水から顔を出すもの。
みんな、動きの面白さを抽出し、シンプルに、しっかりとした線で描けていました。
それをゾートロープに装着して回してみると。。。。
「動いた」と歓声があがりました。そしてとっても嬉しそう
自分の描いた絵がいきいきと動く。本当に、これはちょっとした感動です。
たった1秒分のアニメーションをつくるだけで、こんなにたくさんの絵が必要なんだ、と
身をもって知った子どもたちでした。
【開催中の展覧会】
「榊原澄人 永遠の変身譚(メタモルフォーシス)」
会期:2016年10月4日(火)~12月11日(日)
開館時間:10:00~19:00(入館は18:30まで)
休館日:月曜日
観覧料:一般500円 中学生以下無料