2016年5月19日(木)
今年度2回目の清須アートラボは、美術講座(西洋美術編①)ということで、
1600年頃のイタリアで活躍した画家カラヴァッジョを取り上げました。
現在、東京・上野の国立西洋美術館で「カラヴァッジョ展」を開催しているのをご存知でしょうか。
西洋美術館は先日、ユネスコの世界遺産に指定されたことでも大注目されていますね。
カラヴァッジョの作品は、日本ではなかなか見ることができないので、とっても貴重な機会です。
カラヴァッジョの特徴を簡単に言うと、
①当時の衣服を着た人々の日常の情景を描いたこと
②人や物を写実的に描くのが抜群にうまかったこと
③光と影のコントラストが強い、これまでにない新しい描き方をしたこと
今回は、上記の展覧会にも出品されていない、イタリア・ローマにある
教会のために描かれた大作(宗教画)を中心にお話しました。
なじみの薄い、キリスト教の聖書の物語がベースになっているので、
初めて聞く登場人物の名前に戸惑った方も多かったと思います。
ですが、画面の緊迫感、ただならぬ雰囲気に、みなさん食い入るように見入っていました。
カラヴァッジョの作品は、後の画家たちにも大きな影響を与えています。
実人生においては、喧嘩っ早く、しょっちゅうもめごとを引き起こし、
ついには殺人まで犯してローマから逃亡。
けれど、その波乱万丈の人生と、残した作品の魅力とで、現代の私たちをもひきつけてやみません。
さて、次回6月のアートラボは、徳川美術館の「ジャパン・デザイン」展にお邪魔する予定です。
洋の東西を問わず、時代も古いものから新しいものまで、
古今東西のアートを股に掛けて、みんなで楽しんじゃいましょう!
【開催中】
会 期:2016年4月23日(土)~6月14日(火)
開館時間:10:00~19:00 (入館は18:30まで)
休 館 日:月曜日
観 覧 料:一般300円、中学生以下無料