2015年11月29日(日)
アーティストシリーズ3人目、矢島史織さんの展覧会を開催しています
矢島さんは清須市第8回はるひ絵画トリエンナーレで準大賞を受賞されました
受賞作《Monster》は、トリエンナーレ会期中の来場者の投票によって「美術館賞」にも選ばれています
展覧会のタイトルは、「ひかりのなかの永遠」。
矢島さんは、「光と影」をテーマに作品を制作してきました。
きっかけは木漏れ日のピンホール現象を見たこと。
無数の楕円形の光が地面に落ちて揺れ動いている光景に感動したそうです
はじめは目に映った景色そのものを表現していましたが、次第にテーマは「目に見えない光と影」へ。
人間の心のなかにある輝きと闇のようなものを、コップや家といった身近なものに映し出していきました
今回の展示では、2009年から2015年までの22点の作品をご紹介しています。
注目は、最新作の《Monster》シリーズ!
受賞作品をきっかけとして、5作目まで制作されています。
子どもの成長をあらわしたこのシリーズ。繊細な筆遣いと色合いでありながら、生のエネルギーがみなぎるような画面は、矢島さんにとって新たな境地となる表現です
今日おこなわれたアーティストトークでは、作品の制作背景や内容について、丁寧にお話ししていただきました。
矢島さんの作品は墨や岩絵具、膠(にかわ)、胡粉(ごふん)といった日本画の材質を使って描かれていますが、
なかなか扱いが難しいのだそう
それでも、自分の表現したいものに適しているからこそ、
こういった材質にこだわって作品を創り続けているんですね
キラキラと輝く岩絵具の質感、墨のにじみ、和紙のしっとりとした滑らかさを感じるような作品たちは、
どれも温かみがあり、見る人の気持ちを穏やかにしてくます。
先日発表されたばかりの「シェル美術賞2015」でも、準グランプリを受賞された矢島さん!
今後の活躍がますます期待されます
12月5日(土)までの会期となっております。どうぞお見逃しなく
【開催中の展覧会】
清須市はるひ絵画トリエンナーレ アーティストシリーズ Vol.79 矢島史織展
会期:2015年11月18日(水)―12月5日(土)
開館時間:10:00―19:00
休館日:月曜日(ただし祝日の場合は開館、翌火曜日が休館)
観覧料:一般200円、中学生以下無料