2015年11月7日(土)
キッズアートラボの最終回です。
4回目ともなるとみんなメンバーやスタッフ、美術館にも慣れてきますね
打ち解けた頃に最後、というのはさみしいものです。
今回は何をやったかというと・・・
「セルフポートレートを撮ろう」という活動をしました
最近では多くの人が携帯電話のカメラを使って「自撮り」をしていますが、それはまさにセルフポートレートの進化系。
美術の世界では古くから「自画像」として自分の姿をうつしとってきました
そのなかには、ただ単にありのままの肖像を表現するのではなく、真似をしたり、扮装をしたりして
自分ではない誰かになりきったセルフポートレートもあります。
今回はその手法を取り入れて、一風変わったセルフポートレートに挑戦しました
ウォーミングアップとして、有名な彫刻作品の真似をしてみます
こちら、ある作品のポーズをとっているところなのですが・・・
ロダンの《考える人》です。
ほとんどの人がどこかで目にしている、あるいは存在を知っているであろうこの作品。
みんなも「知ってる!」と答えてすぐにポーズを取りますが、よく見ると難しい
右ひじを左ももにつけ、左手は左ひざをつかむ。足は少し内股ぎみに、目線は斜め下に。
身体を少しねじって左側に寄せているので、やってみるとけっこうつらい姿勢なんです
お次はこちら。古代ギリシャの肉体美《円盤を投げる人》。
右手にもった円盤を肩より高く上げ、左手は右ひざに。身体をひねりながら左ひざを直角に曲げて、真下を見る・・・
代表で男の子たちがポーズを取りながら、まわりのみんなが「もっと腕は上に!」「足広げて!」とアドバイスしていきます。
普段やることのない不思議なポーズの数々。
絵や彫刻のなんてことのない動きでも、やってみると意外と面白かったりします
最後に全員で挑戦したのが、名画中の名画、レオナルド・ダ・ヴィンチの《最後の晩餐》です
イエスと十二使徒の晩餐の席で、このうちの誰かがイエスを裏切ったことが告げられる場面です。
衣装からこだわりましたよ~
聖人たちが身に着けている色とりどりの布地を、切ったり結んだり組み合わせたりしながらそれぞれ制作
リーダーの指示のもと、それぞれのポーズを確認しながら撮影したのがこちら↓
すばらしい完成度
登場人物ひとりひとりの感情が際立つ作品を、見事に再現しました!
作品の真似をしてみるということも、アートを楽しむ方法のひとつかもしれません。
そして誰かの真似をしたセルフポートレートから、新たな自分を発見できるかも??
4回にわたって取り組んできたキッズアートラボ。今年はこれでおしまい。
みんなの心に少しでも何かが残ればうれしいです
【開催中の展覧会】
清須市はるひ絵画トリエンナーレ アーティストシリーズ Vol.78 原賢二展
会期:2015年10月28日(水)―11月14日(土)
開館時間:10:00―19:00
休館日:月曜日(ただし祝日の場合は開館、翌火曜日が休館)
観覧料:一般200円、中学生以下無料