2015年7月19日(土)
清須市内の小学3・4年生対象の、アートを気軽に楽しんでもらえるプログラム、キッズアートラボ。
全4回のうち今日は2回目です
今回のテーマは、「キャラクターをつくろう!」
世の中にはたくさんのキャラクターがいますが、それがどのように作られているか、知っていますか?
もちろん、そのキャラクターによって作られ方はさまざまですが、
現在はるひ美術館で開催中の特別展「ミッフィーのたのしいお花畑」展に関連付けて、
ディック・ブルーナが生み出したミッフィーというキャラクターを例に、その秘密に少しだけ迫ってみましょう
まずは、展示室で作品をみるところから
ディック・ブルーナは、ミッフィーをはじめとして、
くまのボリスやぶたのうたこさんなど数々のキャラクターを描いています。
そこには、デザインにとって大切なことやキャラクターづくりの基本などが詰まっているんですよ。
例えば、ミッフィーの絵本に使われる色。
ブルーナは、赤・黄・緑・青(+茶・灰)という、ごく限られた色数で画面を構成しています。
それぞれの色は、部屋の中や家の外といった環境、
うれしい、たのしい、かなしいなどの感情をあらわしていて、
文字の読めない子どもでも、視覚的にお話のなかに入り込めるよう、工夫されています
また、ブルーナが手がけた本のデザインでは、物語の主人公たちが一種のキャラクターとしてあらわされていて、
パイプや黒い外套など、特徴的なアトリビュート(持ち主を特定するモノ)が効果的に使われています。
これがあるから、一目見て、パッと「あ、これは○○のシリーズだな」と見る人は気づけたわけですね。
さあ、場所を移して実際にオリジナルキャラクターを作ってみましょう
まずは、ミッフィーのほかに、よく見かけるキャラクターを思い出してみます。
ミッキーマウス、キティー、くまモンなど、私たちの身の回りにはたくさんのキャラクターがありますね。
実はそれぞれに、ちゃんと設定が考えられています。
外見はもちろん、年齢、性格、特技なども細かく決められているんですよ。
そこでまず、各自がオリジナルキャラクターの設定を考えます。
ワークシートにそのキャラクターの姿や家族構成、得意なことを記入。
次に、その設定をもとに、オリジナルキャラクターをかたちにします。
ペンギンや電車、キリンやたこ焼きなど、面白いキャラクターがたくさん生まれました。
鉛筆で線を描いたら、そのかたちに色紙を切り抜いて、貼っていきます。
こうすることで、パキっとした色使いになり、見る人の印象に残るのです。
普段はおしゃべりが弾んで、じっとしていない年頃の子どもたちですが、
このときばかりは静かになって、黙々と作業を進めます。
キャラクター作りにすっかり夢中になっているようですね。
上の2つの写真、左のイラストは水中を泳いでいるところ、右のイラストは隠れているところ。
右は、金銀の色紙を一枚めくると隠れていた魚が現れる仕掛けです。
みんな、オリジナルキャラクターが特技を披露している場面をイラストにしました。
最後にできあがったイラストを貼って、みんなで鑑賞。
1つとして同じものがない、ユニークなキャラクターたちが並びましたよ。
今日のキッズアートラボではキャラクターとは何かを学び、
設定を自分で考えイラストにするという一連の工程を体験しました。
日本ではすっかりおなじみのキャラクター。
それらがどのように作られ、なぜこんなにも愛されているかを考えるきっかけになれば嬉しいです。
ミッフィーのたのしいお花畑 ディック・ブルーナが描くお花と絵本の世界展
会 期:2015年7月4日(土)~9月30日(水)
開館時間:10:00~19:00 (入館は18:30まで)
休 館 日:月曜日(ただし祝日の場合は開館、翌平日が休館)
観 覧 料:一般800円、高大生700円、中学生以下無料