現在、当館展示室2で開催中の『アーティストシリーズVol.74 三浦高宏展』。
アーティストトークが本日開催されました
アーティストシリーズとは、
はるひ絵画トリエンナーレで高く評価された作家から厳選して
個展形式で紹介する展覧会です。
三浦さんは、2012年に行われた清須市第7回はるひ絵画トリエンナーレにて
準大賞を受賞されました
今回の展覧会では、東京藝術大学在学時の作品から、
トリエンナーレ受賞の前後作、
そして最新作である2014年の作品に至るまで、
作家の表現活動の軌跡を追うことができます
そして、本日は三浦さん自身によるアーティストトーク!
作家から直接制作活動について聞けるということで、
多くの方が参加されました
会場に入ってすぐ目にはいる《足》は、大学在学時の作品
まずはこの作品から説明をはじめ、自分の中でどう意識が変化していったか、
「現実主義」と「ドキュメンタリズム」という
キーワードをつかって説明してゆきます。
作家は、「レアリスム」という言葉が、特に日本の芸術界において
含意しがちな「写真のようにリアルな」作品、「写実主義」ではなく、
マネやクールベにつらなる現実主義としての絵画を追及したい、といいます。
また、現代に生きる作家として、
画像処理やCGなどのテクノロジーに背を向けるのではなく、
それらを制作活動に取り込みつつも、
コマンド・ゼット―すでに出した指示や処理を「元に戻す」機能、が通用しない、
絵具の蓄積としての絵画、不可逆的な絵画を追求しようとしています
個々の作品についてもじっくり説明してくれます。
皆さん興味津々
質疑応答では、多くの方が手を挙げて質問してくれました。
作品の構図の問題、
モチーフについて、
自分の気に入った作品について、
アーティストと直接言葉を交わせる機会とあって、
皆さん思い思いの質問をされます。
そうした忌憚ない意見をうけて、
作家も自らの制作活動を改めて言語化し、
ふりかえる機会となるのではないでしょうか。
和やかな雰囲気ながらも、充実したアーティストトークになりました
三浦高宏展は今月、12月27日(土)までの開催です。
会期が短くなっておりますので、見逃さないよう是非足をお運びください。
【開催中の展覧会】
清須市はるひ絵画トリエンナーレ アーティストシリーズ Vol.74 三浦 高宏 展
会期:2014年12月7日(日)―12月27日(土)
開館時間:10:00―19:00
休館日:月曜日
観覧料:一般200円、中学生以下無料