2014年4月23日(水)
開催中の「清須ゆかりの作家 鳥羽美花展 時空を超えて―辿りついた場所より」が、
本日の中日新聞朝刊、文化面で取り上げられましたので、ご紹介します。
(抜粋)
ベトナムの喧騒や川を描いた作品群を、町を通り抜けるように進むと、初の連作「辿りついた場所I~III」=写真=に行き着く。ベトナム中部のミーソン遺跡が題材。国を超えて普遍的な「祈る」場所を描く。20年前から日本の型染めの技法で、急速に発展し変わりゆくベトナムを描いてきた鳥羽が辿りついた集大成であり、伝統技法に不可欠な材料が減っていく危機を制作で守ろうとする決意でもある。
2メートルを超える型紙を精密に彫りこみ、染め上げられたシャープな線の交錯が、寺院の壁面をより重厚に見せる。同時に、立ち込める湿気とともに揺らぎ、消えていくようなはかなさも感じる。
過去の作品では慎重に色を調整していた鳥羽が原色の緑や赤の染料を布に直接載せた。補色がより動きを生む。経験がなしえた挑戦。新たな出発も予感させる。(村)
【開催中の展覧会】
清須ゆかりの作家 鳥羽美花展 時空を超えて-辿りついた場所より
会 期:2014年4月12日(土)~6月8日(日)
開館時間:10:00~19:00(最終日18:30まで)
休 館 日:月曜日(月曜日が休日の場合は次の平日が休館)