2014年2月8日(土)
全国的に大雪だった今日、清須でもめずらしく3センチほどの積雪。
朝から、あたり一面真っ白で、桜の木々も、寒さに身を縮めているようでした。
そんな中、開催中の展覧会「打田宗平展」のアーティストトークを開催しました。
悪天候の中でも、聞きに来てくださった皆様に感謝です。
本展では、2006~2014年に描いた油彩画10点を展示しています。
その1点1点について打田さんが説明し、会場の来館者からコメントをもらう形式でトークは進みました。
↑ これは《先駆者のゆくえ》という作品。
背丈を越える大きな画面に、打田さんのご自宅の台所を描いたものです。
でも、ダイニングテーブルの上にはなぜか孔雀が。。
このちょっと現実離れした幻想的な設定は、打田さんの作品に時々見られる特徴です。
打田さんは、ドイツの画家ミヒャエル・ゾーヴァが好きで、
その空想の入り混じった、ちょっぴり不思議な作品に触発されて描いたのだそうです。
↑ こちらはずばり《富士山》。本展開幕直前に描きあげた、最新作です。
金の空にそそり立つ緑の山が鮮やかな作品。
これまでとはまた一風変わった画題、そして描き方になっています。
この作品が、今後のターニングポイントになるのでしょうか。
↑ こちらは、「清須市第7回はるひ絵画トリエンナーレ」で優秀賞を受賞した《もう一つの神話》。
画面中央に、ひまわりが一本立っています。
自分の中のひまわりのイメージを逃すまいと、2日ほどで一気呵成に描きあげたんだそうです。
様々な角度から打ち込まれた筆が、画面全体を荒れ狂うように走っているのが分かります。
このエネルギーのほとばしりを、ぜひ体感していただきたい作品です。
↑ こちらは4点からなる《通学路の丘》という大型作品。横9メートルに及びます。
通っていた大学から見た風景にインスピレーションを得て描いたそうです。
画面の隅々を満たす気迫が伝わってきます。
竜がひそんでいるらしいので、どうぞ探してみてください。
作品を間において、言葉のやり取りをし、考えや思いを伝える。
その大切さを再確認できたアーティストトークでした。
作品を描いた作家も、それを見る人もお互いそれぞれの立場で発見があったはず。
アーティストシリーズに出品してくださった作家さんすべてに当てはまるのですが、
展示の際、どの作品をどういう順番で並べるのか試行錯誤したこと、
来館者に自分の作品をどのように説明するかを考えたこと、
そして展示された作品とじっと向き合って考えたこと、
それらを糧として、力強く次に進んでくれることを願っています。
【開催中の展覧会】
清須市はるひ絵画トリエンナーレアーティストシリーズ Vol.73 打田宗平 展
会期:2014年1月30日(木)~2月15日(日)
開館時間:10:00~19:00
休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)
観覧料:一般200円 中学生以下無料