2012年9月17日(月)
3連休最終日です。
さすが連休!今日も美術館はとてもにぎやかでした
さて、今日は渡辺おさむ展の展示について、学芸員のちょっとしたこだわりをご紹介します。
おさむさんの作品は本物そっくりにお菓子が作られていて、
見ていると思わず触ってみたくなる作品なんです
だからといって、作品をガラスケースに入れたり、結界をはると、
作品をじっくり見ることが難しくなります。
展覧会担当者としては、おさむさんの作品のユニークさや美しさと同時に、
細部までこだわった手技にも注目してもらいたいと思いました
では、どうしたらいいか・・・
こんなのが目の前にあったら、触りたくなっちゃいますよね!
特に、小さなお子さまは容赦なく触ったり、時には食べようとしてしまいます。
そこで考え出したのが、まずは展示室に入る前に、触りたい欲求を満たすこと
おさむさんの作品に使われている細かいパーツをボードにスクラップして、
みなさんにその感触を体験してもらう「素材ボード」コーナーを作りました。
さらに、展示室の各所に設置された茶色のプレートに注目です
「さわらないでね」「たべないでね」の文字が書かれたこのプレート、よくある板チョコと同じサイズなんです。
そして淵をクリームで装飾しています(もちろん、おさむさんにデコレーションしてもらいました!)。
もうこれだけで作品と同じように、みなさんの注目の的
「さわらないでね」という文字は多くの美術館で使われていますが、
さすがに「たべないでね」は見たことありませんよね。
ユニークな注意プレートだとご好評いただいています
これら一風変わったプレートのおかげで、大人が一方的に注意するのではなく、
子どもみずから「さわっちゃいけない」「たべてはいけない」と思ってもらえる、
非常に効果的なプレートになりました。
展覧会は、作品をただ展示すればよいのではなく、作品をのせる台や展示レイアウト、
細かいサインなど、本当に細部までこだわりぬいて作られています。
今回はそのほんの一部をご紹介させていただきました
清須市誕生7周年 渡辺おさむ お菓子の美術館
2012年7月7日(土)→9月30日(日)
開館時間:10:00~19:00(入館は18:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌火曜日が休館)
観覧料:一般700円(600円)、高大生600円(500円)